田植え作業の最中に、菜の花畑に西洋蜜蜂巣箱を設置して頂いている飼育者(師匠でもあります)が巣箱の状況を内検に来られて、しばし会話しました。
その中で、「女王蜂の産卵能力を1年目が100%とすれば2年目は40~50%だね。」「女王蜂の寿命は3年でも、所詮寿命であって、蜂数を増やし採蜜能力を高めれない。」「分割で新女王を作り出すことが大事で、1年の寿命と見るべきだろう。」・・・と、営利的に「生業:なりわい」とすれば当然な感覚のやり取りをしました。
確かにもっともだけど・・・と思いつつ、本当はどうなんだろうと疑問に感じました。
西洋蜜蜂の書籍や文献などで、女王蜂の寿命は3年が定説になっていると認識しています。日本蜜蜂の女王蜂も同じように寿命が3年でしょうか?
寿命3年=母親群が3年維持できると解釈してしまいますが、実際には産卵能力が徐々に減少していき1年目を100%として、2年目70~80%、3年目40~60%位と下がり、母親群は徐々に活性が低下しながら女王蜂の死に伴い群が消滅すると思っていました。
産卵能力が年齢と共に少なくなることは、蜂数が増加できにくくなり増巣や栄巣、病害虫に対する防御が不十分になる結果を招き、能力を維持できず自然淘汰されるため、3年目でも維持できている母親群はあるのでしょうか?
私達は飼育群の管理を十分にしていませんが、2年目の母親群が越冬し3年目に突入したことはありません。最近の気候変動や蜜源の減少、病害虫の増加(SBVやアカリンダニ)などによって、状況はさらに複雑になっているかも知れません。