あけましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりました。今年もよろしくお願いいたします!
全ての巣板を取り去ったら一番奥の天井付近に最後のはっちゃんが小さな球になって死んでいました。数えたら全部で16匹いました。16匹で温め合っても温度が保てなかったのでしょうか。ガッチリ噛み合って球をほぐすのに時間がかかりました。それほどみんなで力一杯抱きしめ合っていたのかもしれません。
。。。。。これで全ての撤去作業が終わったと思ったら、、、奥の突き当たりの壁の上の方、最後の蜂球がいた場所の背景にあたる壁の面が異常に隆起して膨らんでいることに気付きました。端っこからシールを剥がすようにベリベリっとむしってみたら、薄かった端っこから次第に厚みが付いて行き、中央に行くに従って分厚い肉の塊のようになってき、やっと全部剥がしたらそれは大きなスムシ集団の繭だとわかりました。これには驚きましたよ。手のひらを伏せたくらいの面責とボリューム感があって、その中に無数のスムシが綺麗に、いや、蜂の巣に比べたら非常に不規則に並んでいたのです。その隆起の中心、一番高まった頂上に蜂球はありました。蜂球が隆起の頂点に形成されたのではなく、最後の蜂球が発する熱が欲しくて、その場所にスムシが殺到して繭を形成したんだと思いました。撤去した巣板の隙間にも大量のスムシの繭はあったのですが、あれだけ巣板をボロボロにした割にはスムシの数が少ないと思っていたので、これで謎が解けました。たらふく食べて繭を作る準備ができたら蜂球付近に移動し、ハチたちに温められながら最後の成長を遂げていたのです。スムシの繭は和紙のように頑丈で、手で引きちぎるにはかなりの力が必要なくらいの強さがありました。カイコの繭は最強ですが、スムシも蛾なんだなと改めて感じました。これでもしこのまま放っておいたら春になって大量の蛾が湧いて出たことでしょう。そして驚いたのはハチノスツヅリガの成虫も窯の扉の隙間で息を潜めていました。もう12月終も半ば過ぎだというのに、蛾の成虫が生きているということは、ハチたちが越冬の状態になって数が減り、中心に球を形成している時に、手薄になった巣板の端っこから簡単に侵入できてしまうのではないか?いや、これは推測ですが、この親はなんとか死なずに済んでいても卵を産めるほどの活性はなく、扉の隙間にいた成虫は瀕死の状態だったのか。蛾の親が産んだ最後の卵が孵化する時にハチの群が小さいか、もしくは寒くなって巣を守ることを終了して中央に蜂球を形成するギリギリのタイミングで・・・ハチが早く集まってしまったら蛾の幼虫が巣に侵入、ハチが粘ってギリギリまで巣を守れば幼虫は入れずに凍死する。だから寒さの中でのスムシとミツバチの我慢比べなのかな、、、と感じました。
スムシがハチの温度を利用して巣を喰らい、繁栄していたとは!スムシ恐るべきです。
最後のはっちゃんたち
ズッシリと重いスムシの繭のカタマリ
大喜びで食べてます。