昼休みに帰宅したら、働きバチが巣箱を取り囲むように外に出て、明らかに普通じゃない高い羽音を響かせていた。まさに"ハチの巣をつついたような騒ぎ"。
近づいてみると、ほとんどの子がお尻を黄色くして怒っていて、巣箱だけではなく周囲1mほどの地面や近くの草木の枝に留まって猛烈な音を起てている。巣箱の前の水飲み場には10匹以上の働きバチが浮かんでいて、地面にも数十匹の死体が...
一瞬何が起きたのか分からず僕自身もパニックになってしまったけど、数分して彼らがどうしてこんな風になったのかが判った。
オオスズメバチの襲来だ!
見事なほど大きいオレンジ色のオオスズメバチが巣口の前でホバリングして、刃向かってくるミツバチをひと噛みで墜落させ続けている。間もなく1匹が巣口に留まり、巣口の木を齧って巣への侵入を試み始めた。
自然の営みなんだから僕が手出しするのも違うと思ったし、ミツバチの逆襲を期待して我慢してたけど、あまりにも体格が違いすぎる。可愛いミツバチが2~30匹やられたところで我慢の限界。
虫取り網で次々にスズメバチを捕まえて踏んづけて駆除した。オオスズメバチには悪いけど、やっぱりミツバチが可愛いんだもん。
スズメバチたちを駆除すると次第にミツバチたちの羽音が小さくなり、地面や草木に留まってた子たちが巣に戻り始める。
そしてその後、信じられないことが!
巣口で守りを固めていた門番の数十匹が突如飛び立って、僕の手の甲に集団で留まり、チョコマカ歩き回りながらペロペロなのかチューチューなのか、僕にキスをした。数十匹のお嬢ちゃん(働きバチは全員が♀)に一斉にチューされるなんて人生初めての体験だ(*知らない人が見たら襲われてるみたいに見えただろうな...笑)
ミツバチがお礼を言うだけの知能があるのかどうかは分からないけれど、そうとしか思えない行動。もしこれがお礼とか親愛の情を示してるのだとすればネコと同等以上に"心"や"感情"があることになるけど...とにかく驚いた!
ますますミツバチが可愛く感じるなぁ...