13日に決行予定であったマタギ群を蜂友さんの蜂場に移動する準備を昨日行っていましたら、私の全く初歩的なミスによってなんと巣落ちさせてしまいました。落下したのは一枚ですが、落ちそうになっている巣板が他にもあると見られ、はっちゃんたちには大変申し訳ないのですが、巣の修繕をお願いいたしました。
私の待ち箱は最上段の上にベニアスリットのスノコ、その上に麻布、そして深さ45ミリの側面がついた天蓋を乗せているのですが、最頂部に金網をセットしようと、天蓋を外そうとしたら、スノコに造巣された巣板と蜂が一緒にくっついてきてしまい、5センチほど持ち上げてしまった状態から慌てて戻したのですが、その時に側面にしっかり接着されていた巣板だけが下に残り、戻したことで恐らく押してしまったんだと思うのですが、底板に落下させてしまいました。落下した巣板に取り付いていた蜂が騒ぎながら側面を登り、すぐに群は落ち着きました。
スノコを重箱の上の木口にビス留めし忘れていたことが原因です。麻布を蜜蝋が通り越して天蓋にまで接着していたのでしょう。「なぜ気がつかなかったの?」と感じられた方もいらっしゃると思います。今その時の感触を思い出してみると、異様に巣が軽かったこと、そして蓋を持ち上げる時に蓋の内側の面を覗き見ないで上げてしまっていました。スノコはガッチリ重箱と一体化していると思い込んでいたので、多少抵抗があってもそれは湿度で重箱が膨らんで外れにくいのだろうと、決め付けていました。この時もしも、「何かヤバいことが起こるよ」と疑いの心を持ってさえいれば、蓋を開ける時も恐る恐る、ギリギリの隙間からの覗き込んだり、蓋が上がってきた時に蜂が騒ぐ音も聞こえたはずだし、さらに神経を研ぎ澄ましていれば、隙間から蜂蜜の匂いが漏れてきたことにも気付くことができたかもしれません。内部の構造は作者として知っている、ビスで留めている「はず」と言うことに疑いを持たないで気軽に蓋を取り、その後に行う金網をセットする段取りなどイメージしていたので、ある意味その大事な瞬間は上の空だったのかもしれません。「ビスを留めてなければ巣ごと上がっちゃう」と言う経験を今回体験することができたので、それは私のトラウマとなり、2度と同じことは繰り返さないと思います。
落下した巣板を見て驚きました。蓋がけされている巣房が数えるほどしかなく、貯蜜がほとんどなくカラカラでした。これはまさに怪我の功名で、早急に給餌しなければならないことが判明しました。丸く綺麗な球体に造巣されている映像だけでは見極めることができませんでした。もっと多くの経験を積めば、単なる丸い蜂球に見えても、何か勢いがないぞとか、継ぎ箱をする際になんか軽いぞとか、微妙な「なんかおかしいぞ」と言う感触で、今後どうするかがわかるようになれればと思います。
とりあえず本日予定していた巣箱の移動は延期、これから暑くなってきますがしばらくは我慢です。落下した巣板は巣落ち防止棒に乗せて立てかけ、外から長いビス2本で貫通し固定しました。蜂がこの巣板をしっかり覆ってくれて、スムシが入る危険性が無いと判断すればそのままにするし、露出が続くようであれば撤去しようと思います。今こうして日誌を書き、写真を改めて見ていたら、蓋がけされた巣房をギリギリ残して他を切り落とし、巣板を限界まで小さくして戻すべきでした。