1962年米国の生物学者・レイチェル・カーソンによって書かれた「沈黙の春(Silent Spring)」という書物があります。
50年以上前に当時全米で物議をかもした問題作です。
農薬の影響で徐々に環境被害が忍び寄って来る、それまでは豊かな自然と四季の恵みを受けて、人々が幸せに暮らす町に、ある時家畜に異変が起こり、そして人々が病気になって命を落とす。
春を告げる鳥たちの声は聞こえず、リンゴの木はあふれる花を付けても、その花粉を運ぶミツバチの羽音が聞こえない。川からも命の気配が消えた。
春が来たのにそれは「沈黙の春」だった。
今も読まれている良書です。
ローワン・ジェイコブセンの『蜂はなぜ大量死したのか』(2009年)という書籍が有ります。原題は『Fruitless Fall(実りなき秋)』(ノンフィクション)は「沈黙の春」に呼応しているのは間違いありせん。
蜜蜂が身近に居た出版当時、私は随分考えさせられた一冊でした。
「蜜蜂」は日本語訳 以下2冊外国出版で同じ
画像の世界的ベストセラー小説『蜜蜂』
これは小説で、ストーリーが何処かで繋がっているオムニバス形式よりもっと直接的な「蜜蜂」が常に関係する過去・現在・未来のストーリーが展開します。
時系列では無く過去・現在・未来が前後して絡み合っています。
2098年中国の農家、この中国人家族が果樹園で、3歳の子供が突然倒れて意識を無くす、
この父親は果樹の人口受粉を職業にしている。
2098年は既に昆虫が地上から消えて、作物も人力で結実させるしかない時代設定になっている。
病院へ運んだ3歳の子供が、何故か突如消えてしまった。
もう1つのエピソードは1850年代、主人公ウイリアムは巣箱の改良で名声を得ようとするが、同時期に現れたラングストロース(ラ式)が現れ、画期的なハチミツ収奪方法を確立してしまう。
このラ式巣箱は今後もその考えだけは継承し続けると想像しますが、日本蜜蜂の重箱式が、画期的で完成された巣箱だとは言い切れない疑問も感じます。
ミツバチの巣は500万年、最近の重箱飼育が良さそうと思うだけで、実際は違う可能性があります。
本当に日本ミツバチが増えているのか、大昔と変わらないのに、人間がそう思い込んでいるだけで、自然環境を口にしてオモチャにしているだけかも知れません、
もう一つのエピソードは、ノルウェーの著者が訴えたい出来事と関連して、驚くべき結末に・・・