投稿日:2020/4/1 00:24, 閲覧 355
日本みつばちの群は、女王蜂の産卵、雄蜂の交配、それに繁殖行動以外の全ての労働を請け負う働き蜂で構成され、この集合体が1つとなって社会生活しています。
働き蜂の数は、群を構成するほぼ全てといっていいほど多くを占め、それらが一生涯働き続ける労働力により群を維持しています。
働き蜂の仕事内容は、巣の保温、幼虫の世話、頭部咽頭腺から分泌される王乳(ローヤルゼリー )の女王蜂への投与と女王蜂の世話、孵化したばかりの蛆に乳を飲ませ、腹部蝋鏡から分泌される蝋鏡を加工して巣造を行い、祖国防衛のための門番、それから山野に咲き乱れる花を訪れての花蜜や花粉の採集など多岐に渡ります。
写真は花粉を持ち帰った働き蜂
内勤から外勤に変わる前には、定位飛行を行い巣の位置を覚えますが、このオリエンテーションフライトは1日の内で午後の決まった一定時間に集中して賑やかになることから時騒ぎとも呼ばれています。
それでは花蜜はどうやって巣に蓄えられるのでしょうか!? 花蜜を集める様子は蜂を飼っている人でなくとも目にしますからわかるでしょうが、それを集めて帰巣した姉さん働き蜂は巣内で働く若い妹働き蜂に口移しで花蜜を受け渡します。受け取られた花蜜は内勤蜂によって巣房に蓄えられ、水分を飛ばしながら徐々に濃縮され成分を蜂蜜に変えながら糖度が一定濃度に達すると蜜蓋と呼ばれる蝋のシールで封され熟成蜂蜜になります。
花粉はどうでしょうか!? 花々から集めた花粉は両方の後ろ脚にある花粉籠に極少量の花蜜で固められ花粉荷(ビーポーレン)として巣に持ち帰られ、花粉採集蜂自ら巣房の中に落とし込みます。内勤蜂はこれらを頭部で押し固め腐敗しないように蜂パン(ビーブレッド)として貯蔵され~育児に消費されることになるのです。
巣内では中心域から産卵育児が拡がり、巣板上部に蜂蜜貯蔵部があり、育児圏を取り巻くように蜂蜜貯蔵域との間に花粉貯蔵庫が配置されています。
ハッチ@宮崎
宮崎県
昭和59年10月4日、人家の壁内に営巣していた日本みつばち群をラングストロス(巣枠入り)巣箱に収容して以来、飼育を継続しています。翌昭和60年の春からは生態比較...