photo:巣を出る時(右)と入る時(左)でお腹のフォルムや身体の色が明らかに違う。
巣箱の外に出ている働きバチの数と気温の相関関係が何となくわかってきた今日この頃...温度計を見ずに、巣箱のハチの数で温度を当ててみる。
25℃以下だと用のない子は全員巣の中に入るので26〜28℃じゃないかな?と温度計を見たら...27.6℃。大当たり!ただ、あくまで目安で、実際には湿度とか日当たりとか、様々な要因によって変わってくるようで...ミツバチって実に奥が深いなぁって思う。
意外に花が少ないこの時期にまん丸な花粉玉を抱いて次々と帰巣する働きバチたち。花粉の色が白、黄色、オレンジ、赤と様々なので、広範囲に遠征して集めていることがうかがえる。
彼らの集蜜範囲は半径2〜2.2km。体長が10〜12mmの彼らにとっての2.2kmは、身長175cmの僕にとって320km(=我が家から東京駅)になるわけで...空を飛べることを差し引いてもスゴいよなぁ。
ちなみに蜜胃一杯に花の蜜を吸ったミツバチは秒速6.5m(23.4km/h)、蜜胃が空の時には秒速7.5m(27km/h)で飛ぶという実験結果があるそうで...ちなみに僕のサイズに換算するとマッハ3.2!
=世界最速の偵察機SR-71と同じ。
さて、ミツバチと言えば黄色と黒の縞々のイメージだけど、実はそれイタリア産のセイヨウミツバチのイメージで、ニホンミツバチはもっと黒っぽい。
ただ、ある日、巣から飛び立つ前は黒くて、蜜や花粉を集めて帰巣する時は黄色っぽいなぁって気付いて...写真を撮って観察したらやっぱりその傾向があるみたいだ。
調べてみると、ニホンミツバチは花の蜜をストローみたいな口で吸い取って”蜜胃”というお腹の袋に貯めるんだけど、その容量がハンパなくって実に体重の半分ほど(80〜100mgに対して40〜50mg)も入るらしい。
つまり70kgの僕が灯油のポリタンク2個分=36リットルの水を飲んで、両脇に20kgの団子を抱えて(花粉玉は両側で30mgある)空を飛ぶようなことと同じなのだ。
(*しかも飛行速度はマッハ3.2!)
お腹いっぱいになると蛇腹状のお腹が広がって、凸の黒よりも凹の黄色が目立つ...これが帰巣する子が黄色い理由。
ちなみにこの"蜜胃"は蜜専用ではなく、”給水係”のハチが水を運ぶのにも使われるみたいで、水を巣の内側に運んで壁に吐き出し、それを扇風機係が翅で扇いで気化させて巣内の温度を下げるんだとか。
今朝もメダカの水鉢には給水係の働きバチの姿があったんだけど、気化させてクールダウンするだけならどんな水でも良さそうなものなのに...巣の隣に僕が用意した水飲み場じゃなくわざわざ玄関のメダカの水を運ぶのにもきっと何か意味があるんだろうな。
そんなわけで、本日ニホンミツバチの巣箱チェックの日♪
下から2番目の落下防止棒がミツバチたちにすっぽりと覆われて来ている。さすがに数えることは出来ないけど一般的に2万から5万匹らしいんだけど...群れの状態は良さそうで何より。