投稿日:2019/3/19 17:45, 閲覧 832
SBVが原因と思われる蜂児出しは、普通に見られる小規模な蜂児出しと似て、初めpupaが2匹から4匹の小規模から始まります。数日でlarvaが10匹台を超え、一気に100匹台になることは既に述べた。ピークは4日齢幼虫(羽化して4日目に入ると急に大きくなり後蓋をされる、佐々木正巳)が大量に搔きだされる。それを過ぎると日齢の若いものが多くなり、さらに頭の部分が腐乱した個体が多くなる。初期は蜂数も多く清掃能力があり、蜂児出しが徹底して行われていることを示しているが、後期は蜂の数が減少し病気の蔓延に清掃が追いつかない。この時女王は産卵を止め、感染のまん延、2日齢3日齢の蜂児が搔きだされる頃、巣房を捨てることになる。こうして逃去したいくつかの群は、恢復群となり越年し分蜂することがあることは今までに述べた。
日本ミツバチの「計画逃去」と、「蜂児出し」=清掃能力は、彼らの生き残りの重要な作戦であることが垣間見える。
• ピーク時の蜂児(4日齢が最も多い)が次第に小さな蜂児となる。
• 頭の部分が腐乱し黒くなっている蜂児も初めの時期は多い。
• 4日齢、3日齢、2日齢と病気は蔓延する
この時の巣房、赤マルが死亡ラーバ
ほぼ見た目は正常に見えますが、しばらくすると逃去することが多い。
下は逃去後の巣脾です。
こうしたSBVの対策として
①日光に晒し新たな箱に取り込む。
新たな箱で営巣始めます
一か月過ぎるころ内部はこのようになります。しかし又蜂児出しが始まります。
SBVは発病しなくても潜在的に存在し、新たな産卵後20日を超すころ又蜂児出しが始まります。
②そこで太陽光の代わりに、巣箱内部全体を
254nmの紫外線で殺菌しても巣碑が小さい時に限って効果があります。
下はSBV感染した時の使用した道具です。
塩の床、オゾン発生機、塩素殺菌、その他考えられるもの(たとえば、えひめAI、メントール、クロラール、クロロホルム、など)は試しましたが
効果は顕著ではありません。
巣箱の内部に蟻酸噴霧器が効果的かもしれません。
③下は噴霧器
こうして2回やりかえ群は、今分蜂の勢いです
偶然分蜂群を捕獲したのが平成4年、環境カウンセラー、環境アドバイザーもやってましたので、環境のバロメーターとして、日本バチの飼育を始めました。初めの10年ほどは...