偶然分蜂群を捕獲したのが平成4年、環境カウンセラー、環境アドバイザーもやってましたので、環境のバロメーターとして、日本バチの飼育を始めました。初めの10年ほどは...
投稿日:2019/3/10 10:42, 閲覧 65850
日本ミツバチは病気や外敵に強い(久志2009)と言われてきましたが、洋蜂の大量死(ローワン・ジェイコブセン2009)報告以来、日本ミツバチは、洋蜂よりも扱いやすいといわれてきました。ところが2003年以後、九州(宮崎、日本在来種みつばちの会2005)や中国地方でさらに韓国で、コロニーの蜂児出し(菅原、近藤2006)による大量崩壊(大楽院登)が報告されました。
山口県は2009年から人口密度の高い道路事情の良い地域に、大量崩壊が出始めました。2009年には見られなかった島根県が20015年大量崩壊の報告(大楽院登)があります。
検定の結果SBVの罹病と確認されました。
下の写真は山口県の大量崩壊の分布(2009年)です
島根県の緑の丸の地域は、2015年ごろ崩壊したと思われる
SBVの感染は国道などのインフラの整っている地方から拡大しています。
下は、D地域に通じる国道で下の航空写真の国道沿いの擁壁です。
左の擁壁の組石の隙間に日本ミツバチは営巣します。
平成5年から平成9年ごろは13コロニー位確認できました。
平成22年ごろには1コロニーの確認もできなくなり、絶滅したと思われます。
現在、平成30年でも1コロニーの確認もできません。
さらに下の写真は民家の一階の庇です。
掻きだされた蜂児が腐敗しています。
平成21年ごろと思われます。
このころ私たちの地域では、日本ミツバチが激減しました。
これは山口県周南市、(山口県の中央南東)アグチ興産研修センター付近の航空写真です。
かつて大和艦隊が最後の給油した海軍燃料廠のあった徳山市の山間部)で、南には貿易港徳山港をいただいています。
十字星が私の圃場研修センター中心の航空写真です
この徳山市(現周南市)から北に抜ける国道があります。(写真)、
全滅している国道沿いの擁壁から研修センターまでは、高低差300mm、距離で約8kmあります。
その間に営巣できそうな箇所はありません。
丸円がアグチ興産の研修センターを中心としてほぼ2kmの円です。これが
分蜂群の到達距離(これは働き蜂の採蜜範囲とも一致します)と考えます。
それから推理すると、蜂が一度に移動する距離は約2km程度である、
研修センターのある盆地と、国道沿いの擁壁とを蜂独自で移動するとは考えにくい。
車などで感染拡大した。
各地域のSBVの感染は、奥地の隔離された地域を除いて、あまり時間をおかず発生していることから、国道を移動する車や、人間の移動に伴って拡散したと考えるのが妥当です。
感染した群の蜂は、蜂児を広範囲に捨てますので、車のタイヤなどに付着し拡散した可能性が高い。
SBVは、貿易で開けた徳山市(周南市)の海岸に始まり、ほど近い海軍跡地の共同墓地自然群を全滅させ、車など人の移動で山間部に拡大し、今はさらに奥地の島根県山岳部に達している(2015年)と思われます。
SBVの感染、その拡大は、つとに人為的で、人の往来であると考えます。
いつも、みなさんの、お知恵を拝借させていただいています。感謝感激です。(^^)/~~~ 新たな事実や発見を取り入れ、データや経験や勘とすり合わせながら、良い方向...
非常に詳しいSBVの感染の地域情報をありがとうございます。
これといった有力な防除対策のないウイルスはアカリンダニよりも、更に始末が悪いですね。
2019/3/10 11:05
偶然分蜂群を捕獲したのが平成4年、環境カウンセラー、環境アドバイザーもやってましたので、環境のバロメーターとして、日本バチの飼育を始めました。初めの10年ほどは...
効果的対策はありません。大変消極的ですが、感染拡大を防ぐこと、病原菌が死滅するのを待つこと、牛の口蹄疫のように感染拡大を焼却して防ぐのが一番手っ取り早いです。ただちょっと明かりが見えています。感染群の蜂を蟻酸ですべて追い出しやりかえさせる、育児房を焼き捨てること、著蜜房は給餌に使う、そうすることでワクチン効果があるように思います。成功の確率を高めるためさらに研究中です。
2019/3/10 11:25