Question

こんにちは。今年は春先から薬剤以外のダニ対策として、雄蜂枠の使用を考えています。あれこれと調べて使い方は分かったのですが、春以降の増群や女王更新の為にはある程度の雄蜂も必要かとおもいます。そこで教えて頂きたいのが、ダニ対策として徹底的に雄蜂の有蓋蜂児を除去したほうが良いのか？それとも都度、有蓋蜂児をピンセットで調べてダニが付いている数が少ないようならある程度は残したほうが良いのか？また、より成果の出るような雄蜂枠を挿す場所等、色々と経験も含めて教えて頂ければと思います。宜しくお願い致します。

Answer 1

まず、雄バチ巣礎を用いたダニ駆除はとっても便利です。良いことがいっぱいあるので、ぜひやってみてください。

物理的に問答無用でヘギイタダニを間引きでき、薬剤への耐性とか全く関係ありません。ヘギイタダニの寄生状況を目視で確認できる事も特筆すべきメリットです。当然、採蜜しながらやったって何の問題もありません。これをしない場合にあちこちに出鱈目に作られる雄蜂巣房を処理するのは大変な労力ですが、雄蜂巣枠を使い雄蜂を一か所に育てさせる事で、まとめて雄蜂巣房を処理できるようになります。

ヘギイタダニ対策としての欠点としては、マメにやらないと何しとるのかさっぱり解らん事（うっかり？雄蜂巣房を切除しなかったら、ダニを増やすばかり）。また、理由はともあれ雄蜂養成がなされていないと実施できない事です（真夏など育児は続いていても繁殖には不適期、餌不足、女王蜂が更新直後など若すぎる、弱群である…）。効果は完璧という訳には行かず、雄蜂の切除を行っている間はヘギイタダニの増殖を抑えられますが、全てのダニを殺せる訳ではありません。雄蜂の養成が止まる頃には、別のダニ駆除法を実施すべきか検討すべきでしょう。

・女王蜂の更新に際して

半分（例えば、片面とかを）だけバッサリ切って雄蜂を叩き出します。ヘギイタダニ多いなら、もう片面もバッサリやってしまいます。もし、ダニが全くいないor居ても1匹2匹であれば、片面の雄バチは生かして羽化させます。片面の雄蜂巣礎が何セルかは数えた事ありませんが、それが羽化すれば何だかすごい数の雄バチが生まれる事になります。よほどすごい数の女王蜂を育てたいのでなければ、これで大丈夫だと思います。

・どこに雄蜂巣礎枠を入れるべきか

巣箱の一番端に雄蜂巣枠を入れ、そこに蜂児圏のいちばん端っこが接するセッティングが良いでしょう。ミツバチも子育てがしやすく、自然に雄蜂養成にかかってくれます。貯蜜枠挟んでポツンと置いても、使用するのを後回しにしてあちこちに雄蜂巣房を作ってしまいがちです。育児圏の真ん中ではダメかと言われたら、そんな事は無いとは思います…が、少なくとも自然巣では育児圏の一番端っこに雄蜂の育房ができるのだそうです。

オマケ　応用編

https://www.honeybeesuite.com/reduce-varroa-mites-by-culling-honey-bee-drones/

こうして無駄巣の雄蜂巣房を作らせる場合、雄バチの巣房をごっそり！全部切り取ってしまう感じです。雄蜂枠と違い、ヘギイタダニの寄生状況は、巣房をある程度裂いてみてみないと解りづらいです。

浅い形状の給餌器を、蜂児圏のある枠の一番隅っこに置いておくと、このリンク先の枠と同じように無駄巣で雄蜂の巣房を作ってくれるので、同じように雄蜂巣房を切り取ってしまえます。僕はこういう謎の派閥です。

https://38qa.net/blog/127156

昨年はこんな風に雄蜂作らせていました。

この方法の利点は、蜂群の規模に則した数の雄バチが作られる為、強群でなくとも実施できる事。専用の雄蜂巣枠・雄蜂巣礎を用意しなくても実施できる事です。

欠点としては、育房を再利用できない為、次の雄蜂養成が始まるまでに時間がかかる事です。また、女王蜂が若すぎたり弱群だったりすると、雄バチでなく働蜂の巣房が作られてしまいます。これこそ何しとるかさっぱり解りません。僕は現時点ではこの謎派閥の人間ですが、素直に雄蜂巣枠を使った方が賢いような気も…

Comments

古ちゃんさん

とてもわかり易くアドバイス頂き有難うございます!昨年はダニで色々と大変な経験をしましたので、今年は春先からダニ対策を徹底的に施して行きたいと考えています。また分からない事が有りましたらご教授下さい!有難うございました!