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ニホンミツバチ
2021/12/5(日)冬季のアカリンダニ対策に有効⁉

彌助 活動場所:愛知県
愛知県の西部 伊勢湾を望む知多半島の片隅で、ニホンミツバチのお世話をしながら緩やかな生活を楽しんでいます。 此方のサイトにて日々勉強させて頂いている…もっと読む
投稿日:2021 12/5 , 閲覧 771

はじめに。この日誌の中では、メントールの取り扱いについて触れておりますが、養蜂振興法では、治療薬としてのメントールは承認されておりません。又、使い捨てカイロの使用方法にしても用途以外での使用です。いずれも個人の自己責任で使用しております。決して使用をお勧めするものでは無い事をご理解願います。

メントールが昇華する為には16℃以上が必要と言われています。しかし、冬季になると、巣箱内の温度は低くなり、当蜂場でも12月1日時点、スノコ上で11℃程度でしたので、メントールの昇華は期待出来ないものと思われます。従いまして、この環境下でメントールを処方しても、予防や治療の効果は非常に低いと考えられます。反面アカリンダニは、越冬時に蜂球を形成し密になった蜜蜂の体内を移動しながら繁殖して、群内感染を拡大すると思われます。毎年、春を前にして群の消滅が多く報告されていますが、その一因の様にも思われます。

この状況を、使い捨てカイロの発熱を利用して改善できないかと思い付き、カイロの発熱温度を測ってみました。測定の結果は、表面温度で最高47.6度と、メントールが液状化すると言われる42℃を上回り、昇華量も著しくなり、危険な温度域だと考えられます。

安全に処方する為に、最高温度を30℃程度に抑える事が出来ないかと実験を行ってみました。結果、2通りの方法で、期待値に近い結果を得る事が出来ました。

方法は、某ホームセンターの「貼らないカイロ」を使用しました。使い捨てカイロの袋には不織布が使われている様ですが、一面には「この面を外側にして下さい」と印刷されています。どうやら、この面から空気を取り込んで発熱している様です。そこで思い付いたのは実に簡単な次の2通りの裏技でした。

裏技1:「この面を外側にして下さい」と印刷されている面を下側にして、空気と接触しないようにしました。

裏技2:「この面を外側にして下さい」と印刷されている面を上側にしてガムテープを貼り、ガムテープの幅の分だけ空気と接触しない様にしました。

其々1時間毎に表面温度を測定し記録しました。その結果は、次のグラフの通りです。

[image="https://d3dlv5ug8g5jts.cloudfront.net/180/18049857740183950149.jpeg"]

どちらの方法も安全な温度範囲内に収まり、20℃以上の発熱も38時間迄は、持続する事も確認しました。

飼育群の2群に対して、2通りの裏技にて、使い捨てカイロ上にメントールを乗せて処方してみました。24時間以上経過しましたが、群れには特に変化は見られませんでしたので、大きな問題は今の所無さそうです。

[image="https://d3dlv5ug8g5jts.cloudfront.net/072/7218187322599918975.jpeg"]


[image="https://d3dlv5ug8g5jts.cloudfront.net/157/15752887872317838261.jpeg"]


[image="https://d3dlv5ug8g5jts.cloudfront.net/046/4613866011772232512.jpeg"]

いずれにしても、養蜂振興法で承認されていない薬剤を使用するのは違法となりますので、自己の責任に於いて使うしか他ありません。食品添加物として知られ、人体や蜜蜂に害が少ないと考えられるメントール、又は、その他の有効な方法が、早期に承認されることを願いたいと思います。

コメント11件

とのちを 活動場所:兵庫県
投稿日:2021 12/5

とのちをと申します。

冬場のメントールについて、大変ありがたい実験結果をありがとうございます。

私も自己責任で試したいと思うのですが、

「某ホームセンターの「貼らないカイロ」」について、同じ商品を使えましたら、同様の効果があると思いますので、「某ホームセンターの「貼らないカイロ」」について具体的に教えていただけませんでしょうか。


よろしくお願いいたします。

彌助 活動場所:愛知県
投稿日:2021 12/5

とのちをさん こんばんは。

コメントありがとうございます。

私が行った結果を、そのまま信じて頂くのは嬉しい限りですが、同じ国産メーカーでも製造ロットが変わると、材料の品質変動等で、製品の品質にも必ずバラツキが生じていると思われます。

自己責任と言えど、ご使用の前には、温度の測定を行なって頂きまして、安全をご確認の上でお試し頂きたいと存じます。

どうぞ宜しくお願い致します。

bee my baby 活動場所:兵庫県
投稿日:2021 12/7

今、ものすごく欲しい情報だったので、ありがたいです。

蟻酸を気化させるのにカイロを使うか、熱湯に砂糖と片栗粉をいれたもの(冷めにくいらしい)を使うか悩んでおりました。

30度未満の温度が安定して長く続くのなら、カイロに決定ですね。熱湯は最初の温度が熱いから、一気に気化しそうですからね、それもありかもしれないけど。

ところで推奨の使用方法というのは、下の皿に粘着側を下にして置いたと言うことですか?私は、このぐらいの温度でやってみたいと思ってたのです。

bee my baby 活動場所:兵庫県
投稿日:2021 12/7

あっ、貼らないカイロ使用ですね、見落としていました

彌助 活動場所:愛知県
投稿日:2021 12/7

bee my babyさん おはようございます。

コメントありがとうございます。

貼って使うタイプでは行ってませんが、粘着側では無い面で空気(酸素)を取り込んで発熱すると思います。空気を取り込む面積で、発熱温度が変わると思いますが、用途外の使用方法ですので自己責任でお願い致します。

bee my baby 活動場所:兵庫県
投稿日:2021 12/7

この寒い中に放置していても、カイロが1日以上20度以上をキープするということが、わかったので今後の計画を実行できます

彌助 活動場所:愛知県
投稿日:2021 12/7

bee my babyさん

蟻酸を投与との事で、アカリンダニ症治療のご様子ですね。

無事ご回復をお祈りします。

wild bee 活動場所:兵庫県
投稿日:2021 12/7

おはようございます。

貴重な実証データですね!

これを有効に 使えるかどうか 飼育者がの力量が問われるところです。

彌助 活動場所:愛知県
投稿日:2021 12/7

wild bee(団長)さん おはようございます。

コメントありがとうございます。

飼育群の自己検査(20頭検査)では全て陰性でしたが、検出精度不足による感染個体の侵入も考えられますので、今回の実験になりました。

この結果を利用して、飼育群の無事越冬を目指したいと思います。

サンシャー 活動場所:兵庫県
投稿日:2021 12/7

bee my babyさん

シュウ酸を気化させるには可なりの温度が必要です。

ヒーターの熱を利用して気化させるシュウ酸パラポナイザーをお勧めします。

Amazonで養蜂器具燻煙器と検索するとシュウ酸処理機が販売されてます。

値段は現在3509円でした。→値段は時々代わります。

シュウ酸は老人の介護用のシュウ酸なら安く買えます。→3000円位

※家のは間違って試薬1級を買ってしまったので。

一万円近くしました。

後は電源のバッテリーが必要です。

使い方は少量のシュウサンをパラポナイザーの皿に乗せて巣箱に投入して2分程加熱したら処理が完了します。

家は一群かアカリンダニに感染してたので全群、二度ほど消毒しました。

後は蜂の様子を見ながら必要なら消毒を行います。

アカリンダニに大小は有りますが全群感染してたのかも知れません。

消毒してから全群の動きが良くなりました。

bee my baby 活動場所:兵庫県
投稿日:2021 12/7

確かにシュウ酸は二水和物でも融点が100℃以上ですからね。

蟻酸は融点が低いので、メントールレベルで可能かと思います。

本格的にアカリンダニを殺るにはセット購入もありかと思います。現在一群(近くに師匠のが一群)の2群しか管理していないので10群越したら、ぜひ買いたいです。

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