投稿日:9/30 21:35
自然巣だとダニが増えにくい説の根拠に、「人口巣礎は5.5mmで、これは自然巣より大きい。そのため蜂児の蛹期間が長期化し子ダニの生存確率が上がったり、ダニが生息する隙間が大きくなってしまうから」というのがあります。
この説明は確かに説得力があり、反論しづらいです。ハチが自分で作った巣が蜂にとってベストだ、というのは納得できる論です。
もしこの巣房サイズ起因説が本当なら、無巣礎養蜂にこだわらずとも、単純に巣礎サイズを変えればいいだけなので管理がとても楽になります。でもそのためにはまず、真の自然巣の大きさがどのくらいなのか明らかにしないとなりません。
ということで、実際にうちの自然巣の働きバチ巣房の大きさを測ることにしました。

サンプルは、5か月間軽いオス蜂児切り以外無処理でいまだに寄生率が<1%のA1群と、前回のダニ検査で成蜂の3%近くが寄生されていたか式のK1群。各群から新旧巣枠3枚を抜き出し、巣房10個当たりの寸法を測りました。その数値に0.1をかけ、巣房一個当たりの大きさを割り出しました。
新旧それぞれ抜き出したのは理由があります。種蜂は既存の巣礎枠で育った履歴を持つので、体のサイズが大きい可能性があるために、彼らが造った自然巣は、真の意味での自然巣とは呼べないからです。
A1群



5.40mm,5.42mm,5.45mm 平均5.42mm
K1群



5.35mm,5.25mm,5.35mm 平均5.31mm
種蜂に入っていた人工巣礎

5.2mm!
いや、話が違うんだが・・・(困惑)
実際調べてみると、なんと、これらの群の場合、最初から種蜂の巣箱に入っていた人口巣礎の方が自然巣より0.1~0.2mmも小さいという結果に。
さらに、ダニが少ないA1群の方が、ダニの多いK1群よりも巣脾サイズが大きいことが判明しました。
この結果から判断するに、A1群の低ダニ率ファクターは巣房サイズとは違うところにありそうです。
世の中の他のメーカーの巣礎は5.5mmの物もたくさんあるかもしれませんし、その場合は「人工巣礎5.5mm、自然巣5.3mm、人工巣礎の方が大きいからよくない!」っていう論理が成り立ちますけどね。それってただの偶然でしょう。ちなみに種蜂購入元の養蜂家は昨年薬剤耐性ダニで大打撃を受けていましたので自然巣よりさらに小さい5.2mmの巣礎がダニを抑えるとはまったく言えなそうです。
なかなかシンプルにはいかないものですなあ。
ハッチ@宮崎さん おはようございます
この説、吹聴してる人が結構いるのに、いまだに都市伝説どまりなのはそういうことなんでしょうね。(もしくは製薬利権の陰謀で消されてる?w)
ダニ耐性の蜂、ほんとに切望します。
ダニさえいなければセイヨウミツバチ養蜂はめっちゃ簡単になるのにといつも思っています。
種苗業界の人間としては、このままダニの薬剤耐性が強くなれば、F1種子の生産がままならなくなってかなりやばいんじゃないかと思ってます。まあアメリカが本気出せばダニ耐性系統なんてすぐにできそうですけどね。アメリカさん、どうやらmRNA干渉とかゲノム編集ミツバチとかに力入れてるっぽくて、それはそれでどうなん?とか思ったりして。
「蜜量倍増」の干場先生はご存じですか?私この前、埼玉の養蜂講習会で干場先生にお会いし連絡先を交換して、その後ある自治体が主催する別の養蜂教室を冷やかしに行ったときに再び会って、一緒にラーメンを食べに行ったんですよ(笑) そこでミツバチサミットに誘われたんで、今年行ってみようと思ってます。
ハッチ@宮崎さんは今年はサミットどうですか?
10/1 09:22
Tokoro乗りさん
地域の蜂群密度はかなり関係がありそうですね。それと自分の蜂場の密度も。
ダニ対策の要は、ひとつの蜂場の中のすべての群で同時に同強度でダニ対処(無農薬ならオス切など)をおこなうことなのかなあと私も思います。ひとつの巣箱がダニのシェルターのようになってしまうと対策の効果がかなり低下してしまいますもんね。それでなおかつ、他の蜂場との距離を確保できれば、ダニが平均世代増加係数1.5前後を超えて増えることはまずないはずなので、対策するにしても、そのタイミング等に頭を悩ませることはなくなると思います。
Tokoro乗りさんやもりゆこさんみたいにケミカルフリーでセイヨウに挑戦している人が意外に多くいて心強いです!
10/1 23:08
巴里沙農園金稜辺部
埼玉県
金稜辺生産販売農家として新規就農予定。2026年より「東洋ランの大石」さんの金稜辺部門を引き継ぎます!!元野口種苗研究所店員、34歳。 キンリョウヘンにとって最...
ハッチ@宮崎
宮崎県
昭和59年10月4日、人家の壁内に営巣していた日本みつばち群をラングストロス(巣枠入り)巣箱に収容して以来、飼育を継続しています。翌昭和60年の春からは生態比較...
巴里沙農園金稜辺部
埼玉県
金稜辺生産販売農家として新規就農予定。2026年より「東洋ランの大石」さんの金稜辺部門を引き継ぎます!!元野口種苗研究所店員、34歳。 キンリョウヘンにとって最...
ハッチ@宮崎
宮崎県
昭和59年10月4日、人家の壁内に営巣していた日本みつばち群をラングストロス(巣枠入り)巣箱に収容して以来、飼育を継続しています。翌昭和60年の春からは生態比較...
巴里沙農園金稜辺部
埼玉県
金稜辺生産販売農家として新規就農予定。2026年より「東洋ランの大石」さんの金稜辺部門を引き継ぎます!!元野口種苗研究所店員、34歳。 キンリョウヘンにとって最...
Tokoro乗り
静岡県
道楽多すぎ五十路です。2022年からポリネーション用西洋1群可愛過ぎて、飼育始めました。昨年分割し西洋3群、同級生の父上が和蜂飼育していることを知り弟子入り、和...
巴里沙農園金稜辺部
埼玉県
金稜辺生産販売農家として新規就農予定。2026年より「東洋ランの大石」さんの金稜辺部門を引き継ぎます!!元野口種苗研究所店員、34歳。 キンリョウヘンにとって最...