ノゼマ病は、原生動物の微胞子虫(原虫) の一種であるノゼマ原虫が、成虫の消化管に内部寄生して、胞子が発芽・増殖することで発症します。
ノゼマ原虫はいろいろな昆虫に寄生しますが、セイヨウミツバチに寄生するのは、N.apis とN. ceranae の2種類です。寄生を受けた働き蜂は、寿命が短くなると言われています。寄生個体が蔓延すると蜂群が崩壊することがあり、女王蜂はノゼマ原虫に寄生されると死亡します。
ノゼマ病は、1999年に届出家畜伝染病指定に指定されていますが、日本での被害例はまだ少ないと言われています(ヨーロッパやアメリカでは大きな被害が報告されています) 。
寄生症状
ノゼマ原虫を含む微胞子虫は、昆虫の腸管内に寄生して内部で胞子が増えることで、病気が発症します。
寄生を受けた働き蜂には下痢のような症状が現れます。日本では、冬の終わりに近づくと、巣箱の内外が糞で過剰に汚れたり、巣箱の周辺を徘徊したり、巣門付近で死亡している働き蜂がいた場合、寄生を受けている可能性があります。
働き蜂の腹部末端の針の部分をピンセットでつまみ、引き出すと腸も一緒に出てくるので、腸の色( 赤茶色で透明感がない)で寄生を受けているかどうか判定出来ます。
感染対策
ノゼマ病に感染した群は、巣箱が糞で汚れることが多いとされます。
箱の掃除入れ替え洗浄など、