9月半ば、建物からミツバチが出入りしているとの連絡で向かったのは利根川堤防のすぐ下のお宅でした。
床下通気口からスコープカメラで覗くと手前側に小ぢんまりした固まりが見えました。床板を剥がせば上からやっと手が入るくらいの片側が狭くなっている増築によってできた変則的なスペースの床下でした。家主さんは解体まではしたくないということでそのまま様子を見てもらうことになりました。隣接する母屋には高い作りの床下がありますがミツバチはわざわざ狭いほうを選んだようです。
ミツバチの出入りは1ヶ月ほど前からとのことですが、周りは広い川面と広い河川敷、広い田んぼと長く続く堤防だけです。樹木のある台地までは約1.5kmあります。どこから来たのか?蜜源は?
河川敷は葦がほとんどで堤防はススキや花の咲かない草に覆われています。赤詰草やヨモギなど小さな花もわずかに咲いていますが、時間を変えて観察に行ってもミツバチの訪花は確認できません。ところどころですが春は菜の花、秋にはセイタカアワダチソウが出ます。
10月の観察では黄色の花粉を抱えているのが確認できました。
堤防面は10月にきれいに草刈りされてセイタカアワダチソウはなくなっていました。田んぼの畔にはわずかに咲いています。
3km四方を水田と河川に囲まれた地域に住む女性の知人がいます。自宅菜園で野菜を作っていますがそんな場所にミツバチは居るのか話題になったことがあります。「水郷地帯のミツバチ」は永遠のテーマです。
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なお、この床下巣の場所から1.9kmの位置に昨年日本ミツバチが数ヶ月営巣していたケヤキの樹洞があります。久しぶりに訪れたところ動きがありました。樹洞自然巣の観察報告として載せたいと思います。