ミツバチに刺され易い人って、結構居ますよね。色々な要因があると思いますし、季節(冬場)は、特に刺され易いとも聞いていますが、夏の頃も、随分日誌に蜂に刺された報告が在り、不思議に思っていました。
先日、特製ぱんさんの蜂児フェロモンに関する質問と、ロックさんの蜜蜂に刺されない工夫に関する質問を調べている内に、「ハチに刺され易い人の臭いが、蜂を怒らせるフェロモンと酷似している可能性」を知りました。
ハチは、言語や鳴き声の代わりに、フェロモンでコミュニケーションを取るのだそうです。勿論、蜜の在処は、蜜蜂ダンスでも仲間に知らせますが、ダンスだけでは、伝えきれない色々な情報をフェロモンの臭いで伝えているそうです。
有名なのは、ナサノフ腺からの集合フェロモンです。仲間を呼んだり、導いたりする時にお尻の上部を突き上げて、振りまく臭いです。主たる成分はシトラール等で、レモンのような香りだそうです。
※ナサノフ腺からの集合フェロモン発出中~
蜂の攻撃に関わるフェロモンは、「警報フェロモン」蜂は一気に緊張したり突撃モードになったりするそうです。主たる成分は、酢酸イソアミル。吟醸酒のフルーティーで華やかな香りを放つ成分が、この酢酸イソアミルと同じ。メロンやバナナの香りだそうです。
警報フェロモンは、毒針を刺す時に一緒に放出され、揮発性が高いので、たちまち仲間に伝わり、他の仲間が加勢しに来る。
この酢酸イソアミルが何処から分泌されるのか、その決定打が中々見つからず、苦戦しましたが漸く、コシェブニコビ腺から分泌される事が解りました~(≧▽≦) ただし、それが何処に位置するのか、私は探せませんでした~。未だ調査中です(;^_^A
※山田養蜂場ミツバチ研究サイトより
調べてみての予想ですが、毒液と同時に分泌するのだから、上図のデュフォー腺の付近にコシェブニコビ腺もあるのではないかと思って居ます。
何故、ハチに刺され易い人が出るのか考えた時に、フェロモン成分と同じ香りを振り撒いている人が居る事が解りました。
警報フェロモンに含まれる成分は、香料として、身近な日用品に使われているのだそうです。
例えば、香水・整髪料・ヘアスプレー・洗濯用品(洗剤・柔軟剤等)・食品や化粧品の香料等々に使われている可能性があります。
何故、頻繁に刺されてしまうんだろう?と思われる方は、香料入りの日用品が、蜂の警戒フェロモンと酷似しているのではないかと、疑ってみるのも一案だと思います。
私事ですが、私が10年前に抗がん剤を投与して治療して居た時、嗅覚が異常に敏感になってしまいました。その時、数名の看護師さんが、当番で部屋に入ってくる度に、物凄い吐き気に襲われました。フルーティーな匂いがドアを開けただけで香って来て苦しんだのです。癌病院の看護師さんは、殆ど化粧品類は無香料に気を付けてくれていましたが、その方達は、フローラル系の柔軟剤や洗剤を使って、洗濯をしていらっしゃったのが判明。人間の嗅覚は、野生生物からしたら、超鈍感ですが、チョッと過敏になっただけで、5・6m先の臭いが即判るんですから、蜂の嗅覚が鋭くて、即攻撃してくるのは理解できますね~(,,Ծ‸Ծ,,)
警戒フェロモンを臭わせて近づいて行ったら、蜜蜂にとっては、大きな敵が襲って来る(@ ̄□ ̄@;)!!と思ってしまうのも、然も在りなん。。。
山歩きや草刈り等の場合にも、蜂と遭遇したら大変なので、その際も、香りに気を付けるのが大事だそうです。
他にも、ハチに刺され易い要因は、気温が低かったり、雨天だったり、食料が足りなかったり、女王が不在だったり。。。色々原因がありますが、今回は、フェロモンに特化して、記録したいと思います。
酢酸イソアミルという成分は、ミツバチだけでなく、スズメバチの警報フェロモンにも含まれていますが、種によって、他の成分との配合がピッタリ同じではないそうです。日本蜜蜂は、特にオオスズメバチのフェロモンを察知する能力を獲得して居ます。先ずは、入り口でスズメバチが仲間に知らせる為に使う、餌場マークフェロモンです。この臭いに鋭く反応できるのが日本蜜蜂で、西洋さんは、全く気づかないそうです((+_+))
オオスズメバチには、ナサノフ腺はありません。蜜蜂とは反対側のお尻の内側にある、ファンデルフェヒト腺から分泌した餌場マークフェロモンを、餌場に擦り付けます。
日本蜜蜂は、直ぐに察知して、籠城しますね。1匹でもオオスズメバチが巣の中に入って来たら、先ずは特攻隊が突撃。ですが敢え無く噛み殺されるか否や、後から後から熱殺蜂球に加勢します。これにもフェロモンでのコミュニケーション指令が入っていて、大スズメの時だけは、「難敵が来た!刺さずに熱を発しろ!!」という命令になるのでそうです。この仕組みも長い年月を掛けて、共生して来た蜜蜂ならではの能力で、大スズメの体臭と警戒フェロモンを察知すると、熱殺になるのだそうです。この能力も西洋さんには無いモノです。スゴイ能力の獲得ですね~\(◎o◎)/!
この獲得が足りないせいで、西洋さんは、個々に抵抗した挙句に噛み殺され、全滅したりするわけです。西洋さんが日本へ帰化して勢力を拡大する事が困難な理由は、そこにあるらしいです。
ミツバチの群が騒然と怒ってしまった時、これまた香り成分で落ち着かせる事も出来るようです。科学雑誌ネイチャーにも紹介された香り成分リナロールは、ラベンダーの花の主な香りで、人間にも鎮静効果が在るハーブです。
実験では、警報フェロモンを嗅がせて攻撃的な行動をとっていたミツバチが、ラベンダー成分であるリナロールを嗅がせたら、静かに大人しくなるのだそうです。私は、実証した事が無いので、ラベンダーについては、何方か、お試しくださいませ~♪
https://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/10424
私は、ラベンダーの香りもアレルギーでして、、、キンモクセイやラベンダーは、ずっと嗅いでいると、気持ちが悪くなっちゃうんです(^^ゞ
因みに、私は、この調べをする前から、臭いに関しては気を付けていました。元より化粧っ気無しですが、それ以外に、作業服を出来るだけ、同じモノを着るようにしています。理論は知らなかったですが、蜂と友達になるのが目標なので、目の良くない蜜蜂には、臭いで覚えて貰おうと思ったのです。夏場は、頻繁に洗わないといけませんが、必ず、いつもの着るモノを残して、全取替はしないようにしています。今思うと、正解だったかも(#^.^#)
蜂飼いの仲間入りをして、2年8か月経ちましたが、未だに蜂に刺されて居ませんね~!(^^)!
昨日は、チョッと戸惑いました。女王不調の枝垂桜群の様子を見ようと、巣門の前で話しかけ、指を出して挨拶しようとしたら、門番さんが出て来たのですが、中々近づかないし、緊張して居ました。何度も話しかけましたが、お尻を動かそうか迷ってる。。。あぁ~、そっか!(+_+)理由が解りました。
作業用手袋に穴が開いて、新調したのです。しかも、指の先が真っ黒な人工ゴムで出来ていました~(+。∂)アチャー。 黒い色は、蜂を興奮させると言われてましたねー(ᗒᗣᗕ)՞
認めて貰うのに、3分以上かかりましたぁ~(-"-;A ...アセアセ
実は、フェロモンに関して調べ込んで行けば行くほど、とんでもない底なし沼に入ってしまいました。
特に、オス蜂のフェロモンに関する記述が、殆ど探し切れませんでした。ナサノフ腺やファンデルフェヒト腺が、オス蜂にもあるのか、、、集合フェロモンくらいは、オス蜂だって発して居て欲しいと思ってしまいますね~°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°
追記:今気づいて確認したのですが、アルコール消毒液の中には、警報フェロモンの成分に近いモノが含まれているモノがありそうです。これ、盲点かも。。。(,,Ծ‸Ծ,,)