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ニホンミツバチ
冬の巣箱周りの熱・流れ数値解析

おがおが 活動場所:愛知県
2019の秋に待ち箱開始し、 2020年4月にミツバチ達がやってきてくれ養蜂生活がスタートしました。 2021年9月までは横浜から実家の愛知へ往復…もっと読む
投稿日:2020 12/31 , 閲覧 272

今年の年末年始はコロナ渦のため実家には帰省せず、気になっていた実家のミツバチ達のお世話ができないので、ハチたちに思いを馳せて冬場の巣箱の熱環境についてシミュレーションしました。


巣箱は自分が使っている300×300×180、t=25 4段。
巣箱の内部空気を発熱させて、杉箱(k=0.12W/mK)の熱伝導、箱の内側・外側の気流と熱の定常状態を解きます。
定常状態とは、最初の温度からどのくらい時間がかかるか分かりませんが流れと温度ば安定した状態です。
実際の環境は常に外気温の変化があり定常状態にはならないためこの結果の通りになるとは限らないため注意が必要です。

外気温は5℃、周囲の風は完全な無風、上部2段のみがミツバチによる発熱を想定し平均温度が38℃になる場合の結果です。


[image="https://d3dlv5ug8g5jts.cloudfront.net/021/2186007038183012613.jpeg"]

暖められた空気が浮力によって上昇するため上のほうが温度が高くなっています。

内部の温度は上段が平均38℃になっていますが、側壁は最大で20℃、天井上面が23℃くらいでした。

すのこ無し、屋根なしなので実際はスノコと屋根の断熱でもう少し温度が高くなるかもしれません。



この時の外の空気の流れ分布です。
赤いところに速い上昇気流が発生していて無色のところはほとんど無風です。
箱の外壁で暖められた空気が上昇して箱の上で集まって上昇気流を形成しています。


[image="https://d3dlv5ug8g5jts.cloudfront.net/099/9980332384677852312.jpeg"]


箱内部の温度分布です。
計算結果では綺麗に下から上に向かって温度が上昇する温度成層が形成されていますが、この計算モデルは内部に存在するはずの”巣”が無い空っぽの状態で計算しています。更に、ハチによる空気の攪拌はこのモデルでは考慮されていません。


[image="https://d3dlv5ug8g5jts.cloudfront.net/036/3663448521055724067.jpeg"]



箱の外壁と内壁の気流の方向を確認します。
内部で暖められた空気は上昇したのち側壁を伝って冷却され下に流れています。
そして再び中心部の上昇気流に引っ張られる形で上昇に転じて循環しています。

逆に、外部は外壁によって暖められて箱のすぐそばで上昇気流が発生しています。

内部流れについて実際にはハチによる気流の攪拌が予想されるのでこのような分布にならないと思いますが、大まかな流れパターンとしては内部の側壁で下降気流が発生し、中心部は温度が高くなりやすく上昇気流にところは大外れしてる訳ではないと予想しています。


[image="https://d3dlv5ug8g5jts.cloudfront.net/180/18097123020635033231.jpeg"]




箱の下の方の気流はどうなっているかというと、今回は1段目と2段目のみを発熱させているため上側だけに上昇気流が発生していて下側はほぼ無風で上半分と下半分でくっきり分かれてしまって熱が混じらない結果となっています。
ハチによる攪拌があれば下のほうまで熱が周ってもっと均質な温度分布になると思います。
そのほうが実際近いのだろうなと考えています。


[image="https://d3dlv5ug8g5jts.cloudfront.net/085/8567883746694406620.jpeg"]


ちなみにこの時の発熱量は20wでした。

箱1つで暖房よりもはるかに少ない発熱量で快適な温度空間が作れるってことでしょうか。

コメント8件

おがおが 活動場所:愛知県
投稿日:2020 12/31

乾燥空気じゃなくてキチンと湿度も計算したら面白い結果になるかな?

おっとり 活動場所:千葉県
投稿日:2021 8/16


素晴らしいソフトを開発されておられますね。

室内に置ける空気の流れは住宅産業ではきっと行っていると思います。

それを巣箱に適応されたおがおがさんは蜂人ならではと敬服しております。

このソフトは自作ですか?

私はここまではできないので、簡単な実験箱でやっています。

この日誌の内容は直ぐには理解できないので、都度参照させてください。

今後のお付き合い・ご指導をよろしくお願いいたします。

おがおが 活動場所:愛知県
投稿日:2021 8/18

このソフトウェアは商用の流体解析ソフト(CFD:Computational Fluid Dynamics)で自作ではありません。
自動車メーカーはじめ多くの製造系企業など様々な設計・研究開発に用いられているものです。
分かりやすいところだとF-1の車両空力開発ほかエンジン筒内流れ、エンジン冷却解析など様々な場面で用いられていたりもします。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B0%E5%80%A4%E6%B5%81%E4%BD%93%E5%8A%9B%E5%AD%A6

風洞実験をコンピュータモデルに置き換えるという事で、デジタル風洞、数値風洞と言ったりします。
巣箱ももっと現実と近いモデルにしていくことで数値巣箱、デジタル巣箱として活用できるかもしれません。
ただ、年間ライセンスで数百万円+高性能コンピュータが必要で非常に高価なので実験が安価でできる場合は実験されたほうが良いです。

おっとり 活動場所:千葉県
投稿日:2021 8/18

おがおがさん

コメントを返して頂きありがとうございます。

私の養蜂スタイルは丸洞で落ち着きそうです。

日本みつばちの為には壁厚が大きい巣箱が夏も冬も良いように感じております。

色々、ご指導をありがとうございました。

cai 活動場所:神奈川県
投稿日:3/15

おがおがさん,

CATIAで良かったらモデリングしますよ、巣箱と巣板と。
stpとかに吐き出せますので、使えるフォーマットを教えて
戴ければ変換します。

おがおが 活動場所:愛知県
投稿日:3/15

仰っている意味が分からないんですが、あなたの巣箱の形状データを使って解析を依頼したいってことでしょうか?この場合少なからず費用が必要になるためおすすめできません。

また、私の知りたいことは日誌の通り概ね確認できましたのでこれ以上計算する必要性は今のところ感じていません。

cai 活動場所:神奈川県
投稿日:3/16

おがおがさん,

いえいえ、弊方の巣箱データは既にあるので、貴方の巣箱で解析をと思ったのですが、目的は達せられてたとの由、見落としてまして申し訳ありませんでした。

おがおが 活動場所:愛知県
投稿日:3/16

内容読めばわかりますが、解析結果は全て私の巣箱の形状データを作成して実施しています。改めてCATIAで形状作成する意味は全く無いですね。

貴方の設計変更が本当に意味があるのか解析結果と照らし合わせたら参考にしていただけるかと思い日誌を紹介させていただけなので特にこちらが何かするというものでもないです。

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