以下は、私が家畜保健衛生所とのやり取りで得た情報である。
ほんの少しの情報だが、同じような疑問を持った方の多少の救いや、情報の共有になれたらと思い表記する。
表記した事で、新たに感じる疑問が生まれれば、それをまた家畜衛生保健所に尋ねたいと思う。
小さな小さな、それはちっぽけで大した事ではないけれど、この行政との繋がりの積み重ねがいつか将来、日本ミツバチが明るい未来という実を結ぶための礎になるかもしれない。
メントール使用について、私はどうこう言うつもりもない。
私は薬剤は使用しない。でも、国が認可したならば、使おうと思っている。
認可されるために、届出による現状把握が定着し、いずれ自分達の子々孫々で花開けばと願っている。
種が進化を遂げる様に、私達もまた時間をかけねば成し得ない事もあるんだと思う。
使う方にも使わない方にも、私にはそれぞれ尊敬する人がいる。
どちらの側にも正義があって、様々な思考や飼育方法に尊い学びが存在している。
ミツバチを想う心はどちらも同じ。
私は備忘録を書くたびに同じ文言を書くだろう。
あくまでも、これは私の備忘録。
ミツバチを愛する皆さんに、私の大好きな皆さんに、今も頑張って命を燃やしているミツバチ達に、心からの感謝と敬意を。
↑写真は地元碧南の水族館で常設されている蜂に関するもの。
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Q:自然界の多くの生き物は、卵の時(卵膜、卵殻などを有する時)は耐性が強く薬が効かない種もあると聞いてますが、アカリンダニの場合、メントールはアカリンダニ卵にも効きますか❓
A:おっしゃる通り、卵の状態では耐性が強いものも多いですね。
アカリンダニの場合、メントールはアカリンダニ成虫を殺す効果があるとの報告がありますが、虫卵に効果があるかどうかはわかりません。
虫卵は3~4日で孵化するといわれていますので、孵化する日数も考慮したうえでメントールを使用するのが良いかと存じます。
また、ご存じかもしれませんが、夏に使用する際は、暑さでメントールが気化しやすいので注意が必要です。
しかしながら、前にもお伝えした通り、日本では未だ未承認薬ですので、行政機関として使用しても良い、ということは言えません。
その点を踏まえた上でお伝えしております。
Q:アカリンダニ感染の数は、現在97件だったと思いますが、行政として、検挙数的にどの数字以上が無いと対応・介入にならないものでしょうか❓
A:アカリンダニは届出伝染病ですので多く発生報告があっても行政として殺処分等の対応・介入はいたしません。
ただ、病気の発生状況をきき個別でアドバイスや指導はさせていただいています。
また、届出伝染病ですので届出もいたします。
Q:林檎から発生するエチレンガスがアカリンダニに有効との記事を見たんですが、林檎経由のエチレンガスは違法になりますか❓
A:薬剤等を使用する際ははちみつ等生産物への残留がないように、休薬期間等を設けなければなりませんが、林檎から発生するエチレンガスでしたら自然由来ですのでそういった点ではミツバチへの悪影響はなさそうですね。
ただ、承認されている治療法ではないので効果等は自己責任で行っていただく必要がございます。
Q:また、エチレンガスはアカリンダニに有効なのでしょうか❓
A:エチレンガスについての文献を探しましたが見つからず、ミツバチの専門家にも聞きましたがわかりませんでした。
ご期待に沿えず申し訳ありません。
記事で見たものですが、エチレンオキサイドガスではなくエチレンガスでしたでしょうか。
エチレンオキサイドガスは巣箱(ミツバチがいない状態の巣箱)の消毒に用いられることがございますが、リンゴが出すエチレンガスとは別物かと存じます。