日本ミツバチの養蜂者にとっては、スムシによる被害を最小限にする事が重要で大きな課題でもある。先人たちは知恵を絞り、色々なスムシ対策を講じているが、これといった有効な対策は無い。むしろ、蜂との共生関係にあると言われ、有効な対策は、蜂を強群に育てあげる事が重要であると結論付けている。此のことは、巣の表面が蜂さんに覆われて、スムシが巣の内外面に侵入するのをガードし、その結果として、スムシの被害が少なくなると理解している。今回、スムシの成虫であるハチノスツヅリガが卵を産む、産卵管の動画の撮影に成功したので、皆様にご紹介させていただきます。産卵管が出たり入ったりして、隙間に卵を産むと思われます。この産卵管の大きさは画像から推定すると、長さが3mm、先端太さが330μm程度である。交尾を終えた雌成虫は夜行性のため夕方、巣箱の隙間や巣箱内に侵入して、卵を産むようです。私は養蜂始めた当初は何も知識がなかったため、隙間に対する、養生等は一切しておりませんでした。案の定、天板や巣箱の中に穴をあけられた事や巣板内に入り込み、蜂蜜や花粉を餌として、巣を食い荒らされ、がたがたにされ、また、黒い粒状の排泄物が至る所にありました。また、白い繭状の物が張り巡らされて、中にスムシの幼虫が、かなりの数が育っていました。現在でもスムシの被害はありますが、以前ほどは多くなく、改善されています。私がとった主な対策は、上部天板と重箱のつなぎ目はガムテープでシール、各段の重箱の継ぎ目間もガムテープシールとした。次の対策は地下1階部分を設ける。勿論、底板は無しで、上から下まで、空間となっている。したがって、巣屑等はすべて、底に落ちていく。イメージ的には底板付きの重箱1個分程度の高さの物が地下1階にあり、この重箱の隙間に卵を産ませる。ここで巣屑を餌としてスムシを成長させ、この屑の掃除と一緒に定期的な内検でスムシを排除し、巣板への被害を最小限にする事とした。全群を強群に育てあげるのは難しいので、弱群については、こまめに、内検して、スムシ被害の兆候が感じられたら、2,3日と置かずに、早期に、巣板を削り落とすとか等の対策をお勧め致します。中々、スムシ対策は厄介ではありますが、少しでもお役に立てればと思い、私案を述べさせて戴きました。