今朝、蜂場に着くと巣箱前に蜂さんの死骸が散乱してました。
昨日、オオスズメバチ対策のネットを外したので、オオスズメバチにやられたか⁉︎とも思いましたが、多くの蜂が赤い舌を出して居ますので、どうも様子が違います。
取り敢えず拾い上げて持ち帰り、顕微鏡で観察してみました。
殆どの蜂が、赤い舌を出して居ますので薬害かと思いますが、他の巣箱では被害が見られませんので不思議です。
持ち帰った死骸で、アカリンダニの自己検査も行ってみました。死骸の数が31頭と多頭数である事で、気管を外観からの目視検査に寄り行いました。
頭部とカラーと呼ばれる、襟巻き状の部分を外します。頭部を外すまでは肉眼で行えると思いますが、カラー部を外すのは20倍ほどの実態顕微鏡が必要になると思います。
20倍の画像です。この状態で気管の色を観察し、気管の色が白色か薄い黄色で有れば健全と判定しても良いのですが、顕微鏡のズーム機能で40倍に拡大して、気管の内部にダニの卵や、ダニの成虫が透けて見え無いかも確認しました。
40倍での画像です。向かって左側の気管ですが、内部にダニの卵やダニの成虫は透けて見えません。
向かって右側の気管内にも、卵や成虫は透けて見えませんので健全な個体と判定しました。
wild beeさんから頂いたステージ表上に、検査での判定に沿って検査済みの検体を置いていきます。
今回の検査に用いた検体の中には、劣化が進み、気管の観察が出来ないものが13頭存在しました。
検査を行い、健全と判定した個体が18頭、感染が疑われると判定した個体は0頭でしたので、群の感染は陰性との判定になりました。
今回の検査で、蜂の死因はアカリンダニ症では無いものとしました。
薬害特有の、蜂が地面でクルクル回ったり、もがき苦しむ姿は、確認出来ていませんが、舌を出している様子から、蜂の死因を軽度の薬害としても良さそうに思いました。
尚、自分の蜂場では、未だアカリンダニ症の感染を検出していませんが、これから冬に向かい、アカリンダニ症感染被害が心配されますので、目視での多頭数検査にて、検出精度の向上を図ってみたいと思います。