アカリンダニ感染予防で、毎月自己検査を行なって来ましたが、過去に於いて感染は検出されませんでした。しかし、何れの検査も小頭数でしたので、検出精度に多少疑問がありました。
今回は各群20頭ずつの検査を行い、検出精度の向上に努め、感染が確認された場合には、越冬前に何らかの処置を行う事を目的にしました。
自己検査の方法は、気管を目視にて観察し、検査結果をステージ毎に分類し、群毎に感染を確認する方法で行いました。気管の変色等の変化や、気門付近の気管では、気管内部にダニの成虫や卵が透けて見える場合も有りますので、特に注意深く観察しました。
次の写真は、今日検査を行った21-4群のものです。
頭部とカラーと呼ばれる襟巻き状の部分を外した、20倍の拡大画像です。左右の気管が観察出来ます。気管に変色等が有れば、この時点で判断出来ると思いますが、この個体の気管は非常に綺麗で、特に異常は見られません。
同じ個体の40倍拡大で、向かって左側の気管の画像です。赤い矢印の辺りに気門が有りますが、全体に焦点を合わす事が出来ませんので、順次焦点を合わせながら、注意深く観察して行きます。
同じく向かって右側の気管の画像です。ダニの成虫や卵が透けて見える事は無く、綺麗な気管だと思います。
検査の結果から、個体をステージ毎に分類し、ステージ表の上に置いて行きます。上記の検体は、異常が見られませんでしたので、健全の枠内に置きました。
検査の結果、全ての検体が健全の枠に収まりましたので、検査した群21-4群はアカリンダニへの感染は陰性との判定になります。
今回も、飼育する4群全てが陰性の判定になりましたが、見逃し等も考えられますので、定期的な自己検査を行う事で、早期発見が可能になると思います。
初期感染で発見出来れば、群の復活に期待出来る事や、家畜衛生保健所に届ける事で、周囲への注意喚起も行えると思いますので、今後も続けたいと思います。