民家屋根裏巣の捕獲移動を依頼されて実施しました。連絡があって駆け付けた日は外側から日本ミツバチであることを確認、次の調査で屋根裏に入って巣の場所を確認しました。室内に入り込んで来るので出来るだけ早くにとの希望でした。
巣の場所へは押入れから入り天井を這って進みますが距離が20m近くあります。この狭くて遠い場所をどうやって道具を運び、どうやって収容群を外に出すか、それらを手始めに考えながらの準備です。諸々考えていくと何やら自然巣への対応は介護のケアマネジメントに似ているのではないかと思いました。人間が介護者、蜜蜂群を要介護者と見立てれば、何が必要かをアセスメントでチェックしながらケアプランを作成するという過程と同じです。
人間の生活にどの程度影響があるか?影響がなければそのままにしてもらう(在宅)、影響があれば移動(入所)。在宅の場合には人間の理解は? 移動の場合には巣へのアプローチ、建物の解体または加工の要否、移動先は、引取り手は、重箱か巣枠か ? 作業の時期、人員は? 等々。今回の場合は影響があるので移動ということになりますが、アセスメントには捕獲後一旦距離を取ってから戻して家の人が飼育する(一時入所)という選択もありました。
屋根裏に入るのは2名が限界です。8月の西洋ミツバチ開放巣群収容に続いてあつまっち 愛蜂家さんに協力を依頼、二人で作業することにしました。
調査の時点から巣の下に幼虫が大量に落ちていて明らかに異常のある群です。収容後はどんな展開になるか分かりませんが、現場から直線で2.0kmの最も近い蜂友さんに群の状況を踏まえて引き取ってもらいました。
調査に2日、前日に足場板の搬入、作業当日の全部で4日従事。相談のあった日から22日目での移動です。
翌日も新たな巣門からの幼児出しがみられます。見守り中です。