コガタスズメバチの巣の内部
昨年職場の旧寮に営巣していたものを先日撤去しました→ https://38qa.net/blog/153789
本日、標本保存用に外被をトリミングし中の様子が見える様にしました。
巣板は5段、上2つはスムシに犯され糸を紡いだトンネル状のものが蔓延っていました。下の3段は白い繭を確認、ほとんどは先端が開いていましたが、下から二段目には一部出房しないまま巣房の中で死んでしまったものがあり、それを見守っていたのでしょうか、成蜂の死骸がこの位置に3匹ありました。
外被はパイ生地みたいに何層にも分かれて折り重なって造成されています。これにより外気の影響を受けない断熱構造となっており、巣の内部を守っている感じです。凄い!
昨年12月まで蜂の出入りが確認されましたが、 https://38qa.net/blog/146274
新女王蜂や雄蜂はその時点で既に巣を去っていたのではないかと推測しました。
ちなみにこの巣の10月の様子はこちら→ https://38qa.net/blog/133931
資料に依ると、越冬を終えた女王蜂は春に単独で営巣を開始し、初期巣はとっくりを逆さまにした造りだそうです。
来季はこの営巣初期段階から観察出来ればと思います(^^)