投稿日:9/25 19:59
先ずハチノス/コハチノス/ウスグロツヅリガの中でも大型のハチノスツヅリガの生態について対策に関連するものを中心に纏めます。
卵は0.3mm程でフェロモン偽装で仲間と思わせた交尾後のメスによって隙間や陰など比較的安全な場所に産卵されます。
メスは蜜蜂と違って暗闇でも飛べるので、上部にも手薄で安全な場所があれば産卵場所に選ばれると考えられます。
1週間程度で孵化し飼育する場合は意外と蜜蝋は必要ではなく、ベースは蜂蜜と穀物粉末だそうです、希釈に水を使うと発酵して大変なことになるそうで代わりにグリセリンを使うんだそうです。只、高くつくのでスイミーやハムスターフードに蜂蜜を掛ければ繁殖可能な程には育つそうです。又、蜂蜜もオリゴ糖シロップとかで代用可能とのこと。かなりしつこくAIも動員して探してみましたが、蜂の脚に卵や幼虫が着いて運ばれたり、跳ねたりすることは物理的に不可能との回答でした。その代わり落ちたり、意外に俊敏に動いたり、神出鬼没だったり、飼育中の脱走常習犯の為、その様に思われるのだろうと色んなケースが抽出されてました。タッパは大丈夫だそうですが蓋の材質なら貫通されるそうです。ステンメッシュも手持ちの70では全然足らず100も駄目、120以上でないと駄目だそうです。結局、ミクロの隙間を抜けたり、貫通して脱走するので、飼育容器を外堀で囲う作戦が安心なんだそうです。その代わり脱走者は溺死します。又、光を当てれば培地に潜り込んで隠れようとするくらいなので培地(餌)があって陰があって適温なら脱走することはないそうです。30℃なら2週間程度で終齢幼虫までなり、15℃以下だと活動も成長もしないとのこと。
で、対策ですが、スムシッコカードですね(回し者じゃありません)流石に良く考えられてます、誘引剤との組み合わせが特許らしいです。
考え方が正解です。先ず、上記の通り、フェロモン偽装ができるなら、メス蛾は自由です、蜂が登れるとこは登れますし、更に巣箱内で飛べるので何処でも行き放題です。しかし、必ず隙間に産卵することから卵は見付かれば排除されるんだと思います。初齢幼虫が好む蜜蝋に一番近い狭い様な陰になってる様な見付からない隙間が巣門傍にあればメス蛾を殆ど集めることができます。cmdiverさんのトラップも余程そちらから漏れ出る巣箱内の匂いが強烈でない限り、仮に同じくらい巣門からも漏れてるなら、巣門から同じ数のメス蛾が侵入していると考えられます。夜行性の蛾は昼行性のそれより視覚に頼れない分、匂いによる行動が顕著になりますので匂いがしない場所には決して産卵しようとはしません。上部から漏れ出る匂いに誘われるなら、巣門から漏れ出る匂いがある限りは、その割合に等しくメス蛾が誘引されてると考えなければいけません。
メス蛾は自由に産卵場所を選べる以上、先ずはそこを限定します。あらゆる隙間を塞いで気密性を保ち、匂いの発生源を巣門だけに絞ればメス蛾を100%そこに誘導できます。侵入してきたメス蛾が上を見上げる前に、魅力的な産卵床を巣門前にどどーんとお披露目しておきます。それがスムシッコカードになる訳ですが、巣屑とオリゴ糖シロップを掛けたハムスターフードとパラフィン紙なんかが折り重なった隙間だらけの場所であれば、きっと、メス蛾はこれ以上の場所は無いよねと言ってくれます。
そして、スムシッコカードはB401やえひめAIの様な(そのもの?)細菌兵器を含有して居り、幼いハニーワームの腸内で作用して殺します。なので、100%の卵がスムシッコカードの近傍で孵化し早い段階でスムシッコカードの成分を食べれば成長することなく全滅する筈です。しかし、ここで逆に上を見上げないでねと降り積もる巣屑を放置して過剰に巣屑があるとスムシッコカードを食べない者もでてくる可能性が高まります。
結論としては、全合わせ面のシール線を明確にして気密性を確保し、スムシッコカードで良いですが、ボキなら、安い材料で餌をこさえてB401を混入し、定期的に降り積もる巣屑にB401を散布し、物理的に登り難い構造を念の為って感じで配備します。
BT剤関係追記
特許第6627028号ですが、結論としては上記に同じ結果です。
つまり、蜜蝋だけでは喰いが悪いのでBT剤を十分に食べて貰えない、よって、ハニーワームが好む餌を調合しました、結果、蜂も喜んで喰っちゃうので(喰っても健康上問題ないが)蜂が喰えない様にフィルムを貼りましたってことです。レシピは下記の通り
・蜜蝋 含浸量(蜜蝋含侵量 平均0.1g/網状材1cm2)
・BT剤(B401) 10重量部
・蜂蜜 16重量部
・花粉 22重量部
・米粉 8重量部
・小麦全粒粉 14重量部
・グリセリン 16重量部
・水 24重量部
何れにしても初齢であればBT剤を忌避しないので、孵化直後が狙い目です。成長と共に体長3mmくらいから忌避し初め3齢(10mm)以降は殆ど食べなくなるそうで1cm超えてるヤツは人がむしらないと駄目です。
その時大事なのは、如何に底板を居心地良く、上を居心地悪くするかに掛かってる様な気もします。トカゲ好きが飼育するハニーワームも基本的に餌が十分あれば脱走しないのだそうなので。
cai
神奈川県
ニホンミツバチの観察が目的の飼育で野生蜂への巣箱提供と云うスタンスです。分蜂(繁殖)を優先し、採蜜や管理は極力行わず、代わりに手間要らずの巣箱を日々考えてます。...
さるかに農園
東京都
2021年に1群を迎え、採蜜、越冬、スムシ退治、分蜂強制捕獲、翌日逃去などひと通りの経験しかない素人。2022年9月に新たな入居確認。やっと2群になった。と思っ...
B401をスムシ幼虫は忌避するため、そこに工夫がありましたよね。100%は無理だと。
9/25 20:30
cai
神奈川県
ニホンミツバチの観察が目的の飼育で野生蜂への巣箱提供と云うスタンスです。分蜂(繁殖)を優先し、採蜜や管理は極力行わず、代わりに手間要らずの巣箱を日々考えてます。...
さるかに農園さん,
あっ有り難う御座居ます。
それ気付いてなかったです。B401やえひめAIを使うならもう少し調べんといけんですね
9/25 20:50
さるかに農園
東京都
2021年に1群を迎え、採蜜、越冬、スムシ退治、分蜂強制捕獲、翌日逃去などひと通りの経験しかない素人。2022年9月に新たな入居確認。やっと2群になった。と思っ...
caiさん 私も最近スムシの生態を調べ直したので、、、
9/25 21:45
ハニービー2
茨城県
養蜂7年目になりますが、まだ新人です。
caiさん
スムシ対策に関する考え方ですが・・・
産卵も止められませんし、幼虫の侵入も止めることは出来ません?(と思います)(^_^;)
本来、蜜蜂とスムシ(ハチノスツヅリガ)は共生関係にあると言う方も居ります。(消滅した群の巣板を清掃して、新たな営巣環境を蜜蜂に提供する)
よって対策は、
蜜蜂を強群に育てる事(育ってくれる事を祈る)しか無いと考えております。強群のミツバチはスムシを排除しますし、巣板を齧り落して対抗してくれます。蜂数が十分に多い群ではスムシが蔓延出来ないと考えております。
9/26 12:34
cai
神奈川県
ニホンミツバチの観察が目的の飼育で野生蜂への巣箱提供と云うスタンスです。分蜂(繁殖)を優先し、採蜜や管理は極力行わず、代わりに手間要らずの巣箱を日々考えてます。...
ハニービー2さん,
共生か寄生か微妙な処だと思います。
確かに自然界(逃去込み)では共生と言えると思います。
蜂は場所を使い散らかして都合が悪くなればさっさと
去って、スムシに清掃を託す。
只、逃去は困る人の立場からすると
住んでるのに喰い散らかして落としやがった
やり過ぎる清掃業者と言うより、地上げ屋と言えるかと思います。
継続営巣して継ぎ箱も採蜜もなければ
スムシが食べる量くらいは蜜蜂自ら囓り落とすのかも知れないですね
人が介入するとどうしても共生関係が維持できない気がします。
因みに藤原博士は、"元々いるウスグロツヅリガより、西洋ミツバチと共に入ってきたハチノスツヅリガの被害が大きい"と書かれてるので、言ってみれば外来種問題とも言えますね
スムシッコカード開発者も、ハチノスツヅリガへの防御はセイヨウの方が優れていて、ニホンは駄目なんだそうで、ニホンが触れて未だ200年程度しか経ってないので、対応ができてないのだと言ってました。外来種にもやがて対応するでしょうが、、、数千年は無理かなぁ、、
9/26 12:50