春日ぼうぶらさんの質問投稿にありました“しゅろの木”ですが、昨年大小2本を切り倒しましたので、参考情報を投稿します。
まず、しゅろの木は 薬(実と葉)になり、色々な日用品(葉、皮)、鐘突き棒や支柱(幹の芯)にと、余すところなく利用できる木で、昔は大変重宝され、どこの家にも植えられていたようです。… 恐らく昔は生活に欠かせない木(頼みの綱)だったのだと思います。 薬としての効能や日用品への利用については、以下のサイトをご参照方。 ⇒ https://kurashi-no.jp/I0016866
うちにも春日ぼうぶらさんと同様サイズの木があって、切りたいと思っていたところ、ちょうど1年前に土を掘り起こす作業で来ていた業者さんに頼み込んで(工事とは関係のない木なのですが、卓越したお兄さん方の高度な腕を見込んでのお願いということで)切ってもらい、幹は廃材として処分してもらいました。 当初幹は皮がたっぷり巻付いているので、残してボチボチ剥いで使って行こうと考えましたが、監督に「しゅろの幹は腐らないし 燃えにくいよ!」と言われ、慌ててカッターで皮を剥げるだけ剥ぎました。(獲れたのは1/5程度でした)
この皮を私が何に使うかというと、分蜂集合板です。また、葉は切り取った青いうちに葉先をカットしてうちわ状にし、莢部分を25cm程度で斜めにカット、これを1~2枚 エンドウやソラマメの苗の上を覆うように斜めに地面に差し込んで 藁代わりの霜除けに使っています。 (使用済みの乾燥した葉は 良く燃えます) これからの時期では霜除けは不要なので、風当たりが強い場所の野菜苗の風除けにやや斜めに立てて使えます。
それではどうやって切り倒すかですが、➊8mほどに育った木(昨年2月) と ➋まだ小さい木(昨年12月) を伐採しました。
➊では 先に2m高の所を手持ちのおもちゃ(電動チェーンソー)を当てても全く歯が立たず。 そこでナタと斧でクサビに切欠きを入れて それからチェーンソーで切りました。 そのままチェーンソーを入れる時は、その部分の皮をはいでおいた方がいいと思います。 チェーンへの巻き込みを防ぐためです。 尚、残った切り株が以下です。
➋では、まだ樹高=2.5mほどですが、石垣のコーナー部で育ってしまったしゅろの木を 昨年末に切り倒しました。 これは18cm径だったので、自分でおもちゃチェーンソーを使って切りました。 皮は剥がなくても、チェーンの目が立っていなくても 簡単に切れました。 木がまだ小さいうちは芯の硬い部分はなく、全体が太くて柔らかい維管束という感じで、他の木を切るよりも断然楽でした。 … こちらの幹は居残りそうですが、ボチボチと皮を剥いでいきたいと思います。 … ちょっと採れる1枚当たりの面積が小さいのが難点ですが…。
ちなみに、栃木市には 薬の象徴として 『しゅろ』を社名に冠した『しゅろノ木薬局』という老舗のドラッグストアがあります。
また、自前で切り落とした後の幹の処分については、後で 廃材が出るような作業を業者にお願いする際に、一緒に処分してもらうのがベストと思います。 (難色を示したら、百花和蜜の出番です!)
総括として、大きくなり過ぎたり 不都合があれば 伐採しなければなりませんが、我々が大切にしなければならない木なんだと思います! 大切にしなくても メス木があると、敷地内のあちこちに苗木が生えてきます。