本日2020年3月19日、雄バチの蓋の落下翌日からカウントし26日目に分蜂しました。 私たちの地域では、分蜂のピークは4月中旬です。以下は「限られた地域の特定スポットにおける異例の早期分蜂」の過年度記録も兼ねて御報告します。(お断り ➍図は2020年3月25日に追加筆しました)
❶本年、一番に視認した雄バチの蓋です。この群れの母群は、昨年2019年3月5日という、この地域で、例外的に早い時期に分蜂しました。(本巣 巣箱内径25×25×H13~15cm 蜂球は、上から数え5段目巣箱の巣落ち防止棒まで下垂)
これは一例です。多くの群れの分蜂が、このような順序、経過をたどるとは限りません。雄バチの時騒ぎも、あまり確認できないまま分蜂した例もあります。
❷当地の、ごく一部の限定された飼育場での早期分蜂7年間の視認結果です。(2018年は標本群の分蜂を確認できませんでした。)
本年の初分蜂前後の天気予報です。当日の天候も無視できません。(この予報と当日の数字等異なりますが、大きな変更はありません)
❸上記の❷に拠る少数の、それも年の異なる数値で、「散布図もどき」を描いてみました。
➍第1回目分蜂の前後の気温をはじめとする周辺環境と巣箱より発出する蜂の数
野外観察は、できるだけ条件をそろえて複数回の観察を行うこと、周囲の自然や、関係性に十分注意をはらい、一回性の観察状況に依存しない結論を得ることが、大切のようです。この観察では、これらの視点が欠けています。
このことは、巣蓋が風やハチに運ばれる、分蜂は見逃しもあり、双方とも視認漏れを否定できないことで、明らかです。(一応予測日前後はカメラで内外を確認、視認漏れのないように注意を払っています。)また、女王の事故や、悪天候による分蜂延期も考えられます。
図の観察結果からは、期間の幅は1週~4週前後もあることを示しています。期間を絞り込む目的でしたが、図らずも逆の結果となりました。「限られた地域の特定スポットにおける異例の早期分蜂」の予測は、困難です。より正確さを求めるなら、王台の観察ということを追認する結果となりました。