「日本蜜蜂とアナフィラキシーショック」
蜜蜂養蜂でアナフィラキシーショックになりましたので、週末養蜂家など多くの人に共有してもらいたいと思い残しておきます。
アナフィラキシーを知らない人はこちら
https://allergy72.jp/anaphylaxis/symptom.html
まず自己紹介しておきます。
私は現在40歳男
身長は170
体重は60キロ
と中肉中背の日本人男性としては良くいるタイプの男です。
アレルギー体質としては中学生頃からから鼻炎、花粉症が酷く、現在は田舎暮らし4年目ということで緩和されてきています。
食べ物に関してのアレルギーは一切ありません。
蜂刺さ歴
1度目
幼稚園の頃、洗濯物のスボンの中にいたススメバチに刺されています。
2度目
小学生の頃工事現場で蜂の巣がわからず黄色スズメバチ5匹に刺されています。
これが昔の蜂刺され歴
丁度1年前から日本蜜蜂の養蜂を始め、1年間で通算6回目の出来事でした。
1回目
二の腕を刺されるが、特に変化なし
2回目
素足にサンダルで内検中に足の親指の付け根を刺される。
少し腫れた。
3回目
糖蜜の群れに遭遇し、まぶたの少し上を刺される。
かなり腫れ上がった。
その時の実際の画像です。
4回目
人差し指を2箇所刺された。
人差し指は腫れ上がり関節が曲がらないほどに晴れる。
2日目、3日目は痒くれ夜眠れないほど。痒みどめで対処した。
5回目
分蜂群捕獲の際手袋の薄いところを刺された。手首を刺され。
2日目にかゆみが出てが1日で引いた。
そして6回目が今回である。
6回目の刺されかたは特に珍しく、巣落ちした巣から蜜の味見をした結果食べた巣に蜂がいてあろうことか舌を刺されてしまいました。
状況
午前11時頃内検のため巣箱を開け巣落ちしてしまう。
落ちた巣を味見した際、蜂ごと食べてしまう。舌に刺された衝撃あり。
痛みが微妙だったためそのまま食べて飲み込む。ミツロウカスだけ吐き出すと蜂の死骸も共に出てくる。
3分後
口の中の強烈な痛みとともに喉や耳の下のあたりのリンパ腺が痛み出す。
5分後
舌が2倍に腫れてきて、ろれつが回らずうまく喋れなくなってきた。さらに舌が痺れて硬直する。頭部全体のリンパに痛みと嫌悪感。
この時点で病院に出発する。
同伴者あり
10分後
車の中で頭をかきむしるほどの痒みに襲われる。頭部と顔面の痒み。
舌と喉が腫れうまくしゃべれない。
顔面が赤くなり湿疹が出始める
15分後(病院に到着)
上半身に転移し、上半身が赤くなり湿疹が上半身全てに現れる。とにかく痒い。
病院到着し、事情を説明する。
私はすでに舌とのどが腫れすぎて正常にはしゃべれない状態で同伴者が受付に説明する。
5分ほど待たされ緊急で内科の先生が見てくれた。
ここまでの所要時間20分
先生が診察開始で上半身を見るなり
「こりゃダメだ!今すぐに処置します」
「アドレナリン0.3グラム用意して!」
むしろ先生の方が焦っていました。
即座に筋肉注射を足の太ももにします。
太ももは一番筋肉量が多く効き目が早いため足の外側のももでなければダメです。
この時点でお医者さんにはかなり危ない状況と言われました。
25分後
アドレナリン注射完了!
この時はすでに足の方まで赤く腫れており全身に湿疹が見られ、心拍が急激に上がっていました。同時に血圧が低下。
このアドレナリンで症状が止まるか、止まらないかの判断を恐らく20分ほど先生が様子を見ていたと思われる。私が意識がだんだんなくなる。
診断内容
全身発赤、気道浮腫、血圧低下
45分後(アドレナリン注射後)
痒みが治まり出した。赤みが少し引き出した模様。
心拍は変わらず早い。
血圧は戻り始める
この段階で家族には危機的状況は超えましたが未だ分かりませんと告知していたらしい。
50分後
別室に移り点滴開始。
もうろうとしていて落ちそう。恐らく失神する寸前。
先生があれこれ話しかけてきて、とても邪魔に感じた。話したくなかった。
今思えば、失神しないように話しかけてくれていたのだ。
エピネフリン、ステロイド、抗ヒスタミン薬
を段階的に点滴で投与する。
70分後
赤身、痒みが引き始めた。
意識も戻ってきて、先生が説明。
状況としては重賞で、とりあえず入院してください。
病棟に移動し、そのまま点滴をして様子をみる。
その時の実際の画像
その後順調に回復し1日入院して退院できた。
「その後の対策と危機管理」
日本蜜蜂に刺されてアナフィラキシーショックになる事はかなり稀な事だが今回のようになる人はなるので対策が必要と思います。
自分の蜂刺されに対する反応
蜜蜂であればほとんどの人が全くと言っていいほど問題はありませんが私のように刺されて「異常に腫れ上がる」また「異常に痒い」
この症状が3日以上も続く場合、私と似た体質と判断し要注意する必要がある。
その場は下記のような対策を考える。
①最低条件としてエピペンの携帯が必須
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/sukoyaka/40/medical/medical04.html
エピペンは自らでアドレナリンを注射できる注射器です。
病院で処方され、使用方法も病院で説明を受けることができます。
②病院まで自力で15分から30位内で行ける状況が好ましい。
この2点は日頃から注意しておくべき点です。
以下https://allergy72.jp/anaphylaxis/symptom.htmlより抜粋
「アナフィラキシーの症状はさまざまです。もっとも多いのは、じんましん、赤み、かゆみなどの「皮膚の症状」。次にくしゃみ、せき、ぜいぜい、息苦しさなどの「呼吸器の症状」と、目のかゆみやむくみ、くちびるの腫れなどの「粘膜の症状」が多いです。そして腹痛や嘔吐などの「消化器の症状」、さらには、血圧低下など「循環器の症状」もみられます。これらの症状が複数の臓器にわたり全身性に急速にあらわれるのが、アナフィラキシーの特徴です。
特に、急激な血圧低下で意識を失うなどの「ショック症状」も1割程みられ、これはとても危険な状態です。」
つまり初期症状の状態でアドレナリンを自ら投与し、病院に向かうことが最善策と考えれらます。
刺されてから時間が経過し、呼吸器の症状が出始めると自らの移動が困難になります。また、病院で状況を説明することも困難になります。
私の経験上10分以内で皮膚が赤くなり痒みが出た段階でその部位が発熱し暑く感じ、またそれがスピードを持って広がり始めた段階でエピペンの投与が好ましいと感じました。
※ただし、症状は個人差あり順不同。
※また、アナフィラキシーでない場合のエピペンの投与は激しい副作用があることを認識してください。
①蜂に刺されて、上記のような以上を感じた場合極力早い段階でエピペンの投与。
②病院への途中で失神する可能性があるのでご家族、知人に連絡し、追跡してもらい状況を把握してもらう。ただしご家族、知人を待つ時間は無い。
まとめ
①花粉症、食べ物アレルギーのある方でミツバチでも刺されると異常に腫れ上がり異常に痒くなる人は要注意
②内検など作業するときはエピペンは必ず携帯し、その場所から15分以内に病院に行ける場所に位置していること
(エピペンの効果は一時的なものなので必ず病院へ行くこと)
※アナフィラキシーショック症状は治療し治まっても24時間以内に稀に再発する恐れがある。
今回の私の経験が同じような境遇の人のためになる事を祈ります。
以上