巣箱の中の温度は私だけではなく誰しも何度位なんだろうと疑問に持ったことでしょう。
一口に巣箱の中と言っても、どのような巣箱(板厚)を使うか又どんな処に設置するかで大きく変わってしまう。
誤謬を避ける為に温度測定では、測定場所・巣箱の構造・測定位置を正確に記す事が絶対要件だと思います。
最初から答えを言ってしまうと、
①板厚の薄い巣箱を太陽の直射が当たる状況で測定すると、日中は想定外に高温になり日没と同時に一気に巣箱内温度が低下する。
所謂温度日格差が大きくなる。
②反対にお墓の中とか巨木の洞で太陽が当たらない所では年間と通して低い温度で一定しているでしょう。
参考まで墓石は御影石が多いですが、太陽が良く当たる位置の場合には日中は蓄熱して夜間には内部に熱が届くのでそんなに内部温度が低くならない温度で日格差が小さくなるでしょう。
どれ位分厚い材料で何処に置くかによって、温度が異なって来る事は当然でしょうから、空のままで年間を通して測定する意義は大きいでしょう。
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私は温度日格差が小さい住いが日本みつばちに良いだろうと推測していますが、日本みつばちから見たら、「ちっとも気にしていない」と言うかもしれません。
その答えは長年養蜂を行って、温度日格差が小さい方が健全に育つか、逆なのかを調べなくてはならないでしょう。
また、温度以外に餌(蜜源植物)や病気もありますから、比較は容易な事ではないでしょう。
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下は春に日当たりの良い処で設置した場合。営巣中は育児温度の35度に強く影響される。
下は真夏に薄い板厚の巣箱を炎天下に置いた場合と木陰に置いた場合。
板厚の薄い巣箱の場合には夏と冬にしっかり観測する必要がありそう。
↓は何れも外気温の変化に比べたら丸洞の内部は変化が小さい。
尚、巣箱の内部温度を少しでも高くしたいなら底板は無しで地面(地熱)を利用する事が有利。
一方では湿気が上がらない工夫も必要かと思われる。
上のグラフの赤色(自然入居・帰って来た母親群)の設置場所と丸洞。
上のグラフの温度測定をした重箱、温度計が高さの異なる2か所に設置してある。
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育児部分の温度は凡そ35℃にしようと日本みつばちが務める。
貯蜜部分は高い温度は必要ないので、高くなるか低くなるかは巣箱の構造と設置場所に強く影響を受ける。
スムシの快適温度湿度にならないように気をつけよう。
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これは生き物たちの森の丸洞で内部は空。
冬この時期に温度を、早朝でも昼近くでも見ると1℃~2℃で安定している。
千葉県の場合、一たび営巣を開始すると女王蜂の居る辺りは30℃を超える事になるようだ。