投稿日:13時間前
ボキの理解では、蜂が好む巣箱容積は17リットル(内寸220x220x350(150の2段+巣門枠))、恐らくこのサイズがいっぱいになれば分蜂(繁殖)し、又、越冬時の暖房生活にも適した容積なのだと思っていたが、実体験としてこれの倍の4段(32L)がいっぱいになると分蜂ではなく計画逃去されてしまったと。確かに明確ではないものの、継ぎ箱が遅れて逃去と云うのはネットでも散見される。一方で関連した論文を探してみたが、トウヨウミツバチはなぜ逃げるか、くらいしか見付けられなかった。これには外敵による刺激と季節性、つまり、季節による植生(蜜源)変化への対応としての記述しか無かった。確かに熱帯の雨季乾季では蜜源が極端に変化するのかも知れないので、渡り鳥の様な感じで引っ越しをするのは考えられるのかも知れない。
但し、同じ環境で、継ぎ箱すれば留まり、しないと逃去となると蜜源不足は理由として排除される。蜂は生存に有利な行動をすることで数万年を生き残ってるので、そこには合理的な判断基準が必ずある。
先ず、分蜂と計画逃去では準備期間が略、同じで行動が真逆になる。つまり、産卵停止、飛べない子供が居なくなって逃去と、王台建築、女王育成して羽化したら分蜂(こっちのが少し期間が短いけど)の両極端。
単純に考えれば、その容積が足りないのであれば、どうして最初からもっと広い巣箱を選ばないのか? 継ぎ箱による巣箱容積の増加と云うのは自然界には起こり得ない現象なので蜂はそれに対処するプログラムを持たない、とすれば、元来、夏に引っ越すのが既定路線と云う事になる。
継ぎ箱遅れによる逃去を経験した人に拠れば、蜜源が復活する秋までに巣箱がいっぱいになるかならないかが逃去か居残りかの分かれ目だと言う。
春と秋の間の夏は蜜枯れ期と呼ばれ、蜂は産卵を抑制するので蜂数も減ってしまう。同時に貯蜜や花粉も減る。この時期でさえいっぱいになる様なら、ここは我々にとって手狭であると云う判断をするのか? 秋の蜜源復活に備えてもっと広い場所へ拠点を移そうなのか?
そもそも、計画逃去も分蜂も出て行く方は蜂数が半分になってる分蜂くらいの違いで大差は無い。そこまでの蜂数にはできた場所を捨てる計画逃去と半分は残す分蜂ではリスクヘッジの観点からも分蜂の方が有利と考える。蜜枯れ期に貯蜜や巣板を捨てて出て行くリスクはどちらにもあり、居残る分はそのリスクを回避できるのに敢えてリスクだけを採るロジックとは?
尤もらしい仮説を捻り出すなら、そもそも、ニホンミツバチは夏に引っ越しする、つまり季節性の引っ越しをして生き抜いてきたとするもので、草原のセイヨウに対して森林のニホンとすると、草は短命なものが多く入れ替わる、つまり、花が咲いて種を付けたら枯れて、他の草が入れ替わって花を咲かせるが、木は長生きで枯れずに居座るから支配的で春咲かせた木は来年の春まではもう花は咲かせない、つまり、春蜜源だった場所は秋の蜜源にはなり得ないとも言え、だから春の場所と秋の場所で住まいを替えるものだと。その為、空き家が多く、空き家はスムシが片付けて、それを順繰りで回すのがそもそもの強群のサイクルだと。
強群になるには条件が揃わないとなれないので、春の分蜂時はコンサバに狭めの空間を選び、強群になれたなら巣板を囓り落とす必要の無い新居に引っ越す。居残った場合は、蜜源復活で巣板を囓り落とそうにも落とすスペースも無く子育てに影響するから、掃除はスムシに任せるためにも引っ越した方が都合が良い。ってトコかなぁ。だとすると、油断すると直ぐスムシが入り込む(スムシの繁栄ぶり)のも納得ができる。蜂にとってはいつもお世話になる解体業者みたいなもんで、よろしくねぇって感じなのかも知れない。
梅で一気に蜂数を増やし、桜から藤にかけて分蜂し、一旦減った蜂数を回復、蜜枯れ期に産卵は抑制され、手狭ならばこの期を利用して引っ越し、秋に越冬蜂を中心に蜂数を回復し越冬に備えるってのがサイクルなのかも知れない。
しかし、そうだとすると、飼われてる群れは兎も角、野生の場合は春は分蜂、夏は逃去が多数派になる筈だがそんな感じではないのが現状。
1サイクル1年を要すので、どうしてもサンプリング数が少なく、お金にもならないので研究も進まない、特に逃去や消滅等に関しては、飼ってる身としてはショッキングな出来事なので、取り敢えず、普段は見掛けない現象があればそれを原因として結び付けて警戒する。蜂の生態に関する興味よりも、採蜜が優先するとすれば可能性があることを二度と起こさない様にするので検証される機会を失う。蜂鎖を弱群と結び付けるのも、圧倒的な観察時間の少なさからの誤解な気がする。根拠は進んでいるセイヨウの研究で蜂鎖を弱体化のサインと捉える物が見当たらない。
しかし、困ったことに計画逃去はトウヨウの秘技でその手が使えない。
実はニホンは春は分蜂、夏は引っ越しと入居時期が2回あるのなら辻褄が合うのだが、そんな認識をしている人は少ない。逆に夏分蜂は少ない乍ら認識されている。
逆に自然界には起こり得ない継ぎ箱による巣箱空間の突然の増加が6段や8段にも及ぶ長大な巣板作りを蜂にさせる事は、巣板の強度を考えると異常なことと思え、蜂のロジックを狂わせていると信じられる。つまり、継ぎ箱で蜂が自然にはしないことをやらせることができている事になる。
人の居ない時代なら、蜂は樹洞に困らなかったのだろうか? 出て行っても直ぐに候補となる樹洞がゴロゴロあるから現代の様に樹洞が少なくなってもプログラムされた通り、直ぐに引っ越しをしてスムシに後始末を頼むだろうか?
あ、、逆に人が蜂場と呼ぶ場所は確かに空き家が沢山ある、待ち箱を逃去なんかに備えて、撤去せずに取り敢えずそのままにしてある、容積も巣門の大きさも申し分ない、その状況は残るか去るかの判断に影響しないとは言えない、手狭なだけで家はあるのに引っ越し先のアテもなく唯、飛び出して行くのでは無謀にも程がある。そこに合理性は無い。只、引っ越し先があるとしても、女王が外に出なければならない、未だ、燕は子育て真っ最中なこの時期に本当に外に出なければならないのだろうか? 矢張り、、、合理性に欠ける。素晴らしい転居先があったとて、女王がパクッと喰われれば一巻の終わりなのである。
いや、なんか見落としてる、なにかそうした方が生き残れる合理的な理由がある筈、、、強群ならば成せる業、、でも、養蜂技術としては、強群育成にはなによりも給餌とされてる、健康な女王を選別して作れば、後はガッツリ給餌をすれば、蜂数はどんどん増える、つまり、強群とはその時の蜜源の多少に他ならない、花は被子植物の繁殖なので人の様に年中、繁殖期と云う訳にはいかない。一時、良い蜜源だったからと云ってそれが続く保証はどこにもない。。。強群は、、夏に何を考えるんだろ? さっぱ分からん。
cai
神奈川県
ニホンミツバチの観察が目的の飼育で野生蜂への巣箱提供と云うスタンスです。分蜂(繁殖)を優先し、採蜜や管理は極力行わず、代わりに手間要らずの巣箱を日々考えてます。...
いや、自然な場合との明確な違いがあった、蜂が好む2段17リットルから4段32リットルに既に伸ばしている。蜂は2段30cmくらいの巣板だと考えて空間が埋まるまで増築を重ねる、しかし、継ぎ箱によって気付けば60cmにも伸びていた。これはホ式巣枠に置き換えれば410x200mmの両面にびっしりで2,000匹と言われている。
220x300mmなら1,600匹相当、巣板は6~7枚とすると、9,600~11,200匹になりますが、まぁ、分かり易いのは1万匹前後ってトコです。ニホンミツバチは多くて7,000匹と言われてるので、2段は必要にして十分、4段6枚びっしりなら19,000匹分となり強群といえどびっしりの半分弱にしかならない。蜂がまばらな巣板はスムシに対する片付けてサインとなるので、あまり宜しくない。。若しかすると空間が埋まった時点で想定外に伸びた巣板に気付くのかも知れない。
確かに屋根裏の開放巣で空間はあっても、巣板は其程長くは伸びない。それが適当な大きさの箱だと側壁もしっかり補強できるので貯蜜域になれば側壁に接着してついつい伸ばしてしまうのかも知れない。側壁に接着してしまえば天板まで行かずとも巣板先端にショートカットできるので蜂は其程長くなってるとは感じないのかも知れない。
そんな人間の継ぎ箱マジックに、ふと気付いてしまえば、、確かに逃去に繋がる場合もあるかも知れない。今でもスカスカなのにこれで分蜂して半分になったら、、、スムシさんから守り切れないだろうなぁ、、と。
あー、これなら色々と辻褄が合うかなぁ
13時間前
cai
神奈川県
ニホンミツバチの観察が目的の飼育で野生蜂への巣箱提供と云うスタンスです。分蜂(繁殖)を優先し、採蜜や管理は極力行わず、代わりに手間要らずの巣箱を日々考えてます。...
おっとり
千葉県
ワバチが棲みたくなる洞をつくる。