1997年発行 著者は農学博士 この本は何度も読むべき良い本だと思う。
P3 日本みつばちは大木の根元或いは1m~7mの暗い洞に営巣。
明るい木の枝での営巣は少ない。
石灯篭・墓石・天井裏・床下・物置小屋
参考:書籍には含まれない。色塗り部分は空洞かも知れない。
↓は私の空想画
P3 日本みつばちは人に家畜化されない未知の本質が秘められ、、{と、書いてはある。}
P4 北緯41度 東経 141度 下北半島の山奥、最低気温ー20℃下回る厳寒の地で自然巣有り。
参考:{青森市は大網よりは低温期間が長いが、-20℃?が状態とは想像つかない。}
{日本みつばちは寒さに強いとは記憶しておこう}
P4 北海道での日本みつばちの自然巣は見当たらなかった。
参考:札幌の温度 これは平均なので、最低はもっと低い。
P7 京都府長岡京市 天井裏 巣板の数が19枚
P8 日本みつばちは巣の内検をすると逃去する事が時に起きると言う話が現実となった。
P9 一般に弱小群を優勢群に育てる事は容易ではない。
P9 日本みつばちは温和なため愛玩的に扱われるが、多くの場合逃去し長続きの飼育の例は少ない。
P10 京都市 浅井戸、コンクリート製4mの位置に水が少し溜まる程度、地上に1m程の土管が浮き出て居る。
こんな所にも自然巣があった。{残念ながら湿度の影響にかんする記述はない}
{個人的には養蜂場所としてふさわしくと思う}
P11 石灯篭の中に営巣した巣板が落下した。夏の気温が33℃なので疑問が残る。{とは書いてある}
{著者は何を疑問とされたかは、記述が無いが、、、恐らく}
{石灯篭とか電信柱に営巣する例があるが、石などは蓄熱材なので、太陽熱が当たり過ぎれば、落下の恐れは充分あると思う}
P13 逃去は全国的に起きているが予防に名案が無いのが現状のようである。
P13 軒下高い所に置く等、高所での養蜂は成績が良いとの話も聞くが、管理は不便に違いない。
{↑の画像、電気の計器の横に並べて、見ているだけでほのぼの!}
P14 藁で作った帽子を分蜂中の蜂球の上に置くと、蜂がその方に移る」{との事だが、蜂球の上におけるのかな?蜂球の下になら置ける。この案は面白そう、煮詰めてみたい}
P14 大分県の養蜂家を1967年ごろにも訪問して日本みつばちが減ったのは-ミツバチヘギイタダニ等ではないかときいてみたが、明確な回答は得られなかった。
P19 山口県下 在来飼育法として30cm四方、高さ20cm位、十文字の巣落ち防止棒あり。
{重箱}巣箱を重ねると1mを超すが、蝋で各重箱は接着されるので、台風でも倒れない。この地方は台風は少ない。
P20 鳥取県では丸洞・角洞が目立つ。巣落ちが夏の外気温に耐えられなかったとは考えにくく、スムシの害が浮かぶ。
{確かに、スムシが巣板を齧れば、強度が弱くなり高温が原因でない事も有りうる}
P21 兵庫県美方郡温泉町 箱をむしろで包み軒下の1.5m位の高さに吊り下げてあった。
{日本みつばちは揺れに弱いのかと思っていたが、そうでもないらしい}
{巣板が垂直でないと、8の字ダンスの起点が動いてしまうと思う}
P21 標高500mの村岡町では丸木巣箱で晩秋に持ち上げて重い箱は越冬可能として残し、その他は採蜜する」 翌春には新しい蜂群が飛来し、、、、
{私のような一年生は軽いのは絶対に蜜をとっては駄目と思って、見守りますが、当時は日本みつばちが多かったのか、事情が分からないが、発想が逆なのが驚きです}
{著者が言われる様に、重いのは越冬可能。軽いのは越冬できない恐れが高いので、採蜜が有効と判断されたのではないか? 蜂はどうするのか? 山へ逃がして、、でも死んでしまうのでは?}
P22 末娘女王蜂が現在の巣箱に居つく性質があるのではなかろうか?
P23 和歌山県古座川町 宇筒井の 前進一郎氏宅ではゴムホースで散水すると騒ぎが収まる」
竹竿の先に「桜の樹皮つき帽子様捕獲小道具」を巣球の上方に置くと能率よく収容(1980年)
P23 日本みつばちの体色には夏色と冬色に気づいた。
P24 長野県の高冷地帯、最低温度ー20℃~-30℃ 海抜1000kmの高地では防寒に工夫された小型の巣箱で養蜂。
P26 春2月になると、古巣を下の方から噛み、縮める。
P27 巣虫対策からすると、丸洞は不適ではなかろうか?
{重箱等底板が引き出しになっているとスムシの駆除がしやすい」との比較か?}
P28 岩手県 二戸市外で放任飼育。 野草の蜜源が多く、冬季は非常に寒い地域であるが、日本みつばちの採蜜養蜂には適地と期待されている。
下の画像は二戸市の気温。
{下の画像は二戸市の丸洞(一番上) 巣箱(一番下) 高さが低い}1963年7月30日の撮影
P33 逃去は日本みつばちにはよくあるが、西洋みつばちでは滅多にない。
P33 日本みつばちは巣そのものに執着するが、巣箱に対しては鈍感。
P34 日本みつばちにはまだ野生昆虫としての性質が残っている。
P34 西洋みつばちの場合、何かの理由で女王蜂が居なくなると、すぐに変性王台(3日以内の働き蜂の巣房をリフォームする)ができるが、日本みつばちのばあいには一般的に変性王台を作らない。
人工王台を使って新女王蜂の養成は古くから試みられているが、成功率は非常に少ない。
P35 新女王蜂は巣板の上を歩き回り蜜を吸う他、働き蜂と口を合わせて餌を貰う。
{他の本には女王蜂は終生ロイヤルゼリーだけで育てられると、記憶しているが、この本では女王蜂も自力で蜜を吸うと書いてある。どちらでも構わないけれど、、、}
P35 女王の産卵は1年目が多く、2年目の春が最大で、3年目の春に多く産卵する場合には女王蜂が急死が起こり易い。
P36 末娘女王蜂は不思議なくらいに本巣を継承する」野生群の同じ場所での長年の定着はこの習性に関係がありそうである」
{末娘の群は蜂の数が少なくて、大変だと思うけれど。。。}
*****未婚女王蜂の群に置いて*******
P37 雄蜂の交尾旅行は9月4日から10月下旬まで続いた。
何かの事変で未交尾女王になってしまうと、季節外れの雄蜂が発生、偶然にどこかで未交尾女王がいれば、慣例の春の交尾以外でも交尾の可能性はある。{これは著者の記述}
P38 梅の咲くころ、働き蜂は巣板を齧り雄蜂用の巣房を作る。
{巣カスが床に落ちているのは、何のために齧っているのか知らなかったが、雄蜂用もあるらしい}
P39 頭の小さい雄蜂が生まれた。{たまには奇形もあるかも}
P40 分蜂の集合には樹皮の粗い梅・サクラ・モモ・まつなどが選ばれる。
P40 分蜂は年に1~2回が普通。時には分蜂しなかったり4~5回も有る。
P40 最後の女王は元巣に残り順調に育つ事を何回も確認できた。
P40 分蜂の収容方法としては古い巣箱に古巣板を2~3枚いれ巣門を蜂球に近づけると巣箱の中に消える。{古い巣板とは、巣枠式の事かな?}
{これはかなりの秘儀ではないか?!日本みつばちは巣板に執着するのでバッチリと思われる}
P42 蜂数15,000匹の群勢を中位と表記。
P43 出戻り分蜂、、、、、文字通り、元の巣に戻った。
P44 日本みつばちは蜜源が少ない・人のいじくり・オオスズメバチ・スムシなどから逃去する。
このような事はオオスズメバチや蟻の一部でも知られる行動。
P44 {季節外れの分蜂と思いきや}逃去は日本みつばちではよく起きる。西洋では滅多に起きない。
逃去は年間を通して起きる。
働き蜂は全員で、分蜂の様に残っている働き蜂はいない。
{計画的な}逃去では蜜などは残っていない。
8000文字オバーの為、続く