はじめに
「養蜂を始めたきっかけ」・・・まさか今の様にどっぷりつかるとは思いもしなかったことだけは確かです。
【Stage 1】60年前:甘い記憶
野原や花壇の花に様々な虫達が訪れていました。今の様にインターネットなどある筈も無く大人から虫達の名前や生態を教わるのが精いっぱいでした。ミツバチの真似をして摘み取った花の蜜を吸うと今までに味わったことのない甘味であったことが昨日の様に思い起こされます。
【Stage 2】12年前:無知故に
家人の車のマフラーに黒い塊を発見、近づくとバレーボール大の蜂球でした。ミカンのダンボール箱に収容したのは山茶花が咲き始める11月の寒い頃、にわか仕込みの知識で砂糖水を入れた皿に割り箸を浮かべて給餌するも日増しに蜂数は減り翌1月にはこぶし大、2月には全滅し、自身の無知故に可哀そうなことをしました。今思えば何らかの理由による逃去群だったのでしょう。
【Stage 3】2~3年前:リタイア間近
ガラケーからスマホに替えた初めての被写体は菜園に咲く菜の花に訪花するミツバチでした。
在職中は自制していたSNS、初デビューは当Q&Aへの質問でした。菜の花に多数訪れるミツバチには黒っぽい蜂と黄色の蜂の2種がいて黒っぽい蜂が日本ミツバチなら待ち箱を設置したいと云う質問内容でした。回答は入門者の私にでも解りやすく皆様方からのアドバイスは心強い味方でした。
【Stage 4】1.5年前:当会員より天からの声
待ち箱設置場所の選定、金稜辺併設、蜜蝋塗布、探索蜂飛来の様子等々の苦心している様子を飼育日誌に投稿しつつ諸先輩に教わっている最中に初プライベートメッセージが着信しました。それは同世代の県内の方から分蜂群を譲っていただけるとのありがたい申し出で願ったりかなったりでした。
【Stage 5】週末養蜂のはずが
「これならできる!ニホンミツバチの週末養蜂」を手元に置き、当Q&Aの活用で毎週1~2日もあれば維持できるだろうと思っていました。営巣状況の内検、底板の清掃、外敵対策、継箱をしながら思いもよらない7月に夏分蜂し、初収容できた時の感動は今でも忘れません。無王群となった元巣から9月に初採蜜、唯一の長女群は10月にアカリンダニの徘徊蜂を観て蟻酸の投与、12月には防寒対策を講じて初越冬と最初の年からめまぐるしい展開の連続でした。気づけば朝夕の点検・観察が日課となっていました。
おわりに
ミツバチに出会っていなければリタイア後の生活は随分と単調なものになっていたことでしょう。多くを与えてくれるミツバチ達並びに暖かいご支援を賜わる当会員の皆様方にはただただ感謝の気持ちでいっぱいです。