その昔、私の質問にご回答してくださったなかでの公演「伝統養蜂にみるハチとヒトの関係」
福島県立博物館主任学芸員 佐治
ご回答くださったのはyamada kakasi さん
検索するとPDFが自動的にダウンロードされる。
じっくり読みふけっていると、突然の訪問者が、、
今日は2023年12月14日 午前8時40分 パソコンルームは14℃。
こんなところに現れないで早く冬眠して貰いたい。
以下は抜粋
その地域の周辺の山野に巣箱を仕掛け,運良くハチ群が捕獲できれば,
これを一定期間(およそ6月~ 11月初旬)飼養 し,晩秋のハチ群が訪花行動をおこなわなくな り
越冬にはいった時期に蜜をしぼり採蜜をおこなうというものです.
この際,ハチ群をかまわず巣房ごと,巣箱からかきだすように蜜を採るものですから,ハチ群は死滅か逃去を余儀なくされるわけです.
こうした採蜜の方法を,私たちは「略奪」型の採蜜といっていますけれども,こうしたハチ群獲得から採蜜までの流れをもった形態です。
ところ変わって、ラオス
これも、もしかしなくても「略奪型」採蜜と思われる。
ある種がいっぱい居るからと云って、その群れの生活を脅かしてしまう事は疑問だ!
養蜂方式は重箱式・巣枠氏・丸洞・角洞他 色々あるが、、
丸洞式で永年養蜂をするのは結構難しい事がだんだん分かってきた。
今日は丸洞で養蜂している白樫群を天板を取り外して上から内検してみる。
つい先日まではこの丸洞の中は美味しい蜜でいっぱいと夢見ていた。
これだけ沢山の蜜があれば越冬も楽に違いない。
今日の内検で、丸洞養蜂そのものをもう一度考え直してみたい。
再び佐治先生の講演に戻り、採蜜後の処理方法が今では考えられない方法でやっていた。
以下、抜粋
蜜のしぼり方ですが,この地区では,鍋で巣房ごと一度煮て ドロ ドロの状態にします.
これを冷まして蜜と蝋が分離すれば,蝋だけ取 り除き蜜を貯蔵するのです。
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この方法は断定はできないが蜂蜜の中に蜜蝋が混じってしまうようで、食した時にオブラートのような違和感を感じるのではないだろうか!?
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丸洞・角洞の上部の板は釘で打ち付けますが,底は板をはらずに底抜け状になっていて,これを平 らな台の上にのせる。
.これには理由があって,分蜂期の把握,飼養中のハチ群の管理上の役割,ハチ群を死滅させず維持しながら採蜜する方法と関連による。
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丸洞などの内検は底を持ち上げて巣板を見る必要から底板は釘打ちしていないとの説明で納得。
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.そのため,東川地区では,定期的に下から内部状態を確認するという観察作業を怠らず,また巣房のかす片が台に落ちていればこまめに掃除をし,スムシの発生を防ぐのです.
これもミツドゥの底部を底抜け状にしてある理由です.
さて,採蜜ですが,この地域では,7月下旬から8月上旬にかけておこないます.
切 り取った巣房から蜜をたらす作業において一番よい気象条件であること,
巣の一部を取 り去っても,再び,越冬で必要とするだけの蜜を貯蔵できる期間を残 しておく,
といった理由です.
切り取った巣房から,蜜をしぼる作業ですが,東川地区では,大きな鍋を下に置き,
その上に切 り取った巣房をザルやネットに入れてのせ,日光や気温で自然に蜜がたれ落ちるのを待つのです。
「単年」型 と 「連年」型に類型できる 2つの基本的形態に類型をみいだすことができるのです.
しかも.東日本は 「単年」型の,西日本は 「連年」型の傾向を強く示すというように,
養蜂形態の違いが 「地域差」として表れているのです.
さらに,このような 「地域差」が生まれる要因には,次のような環境とのかかわりということも指摘 しておかなければなりません・「ヤマバチば,毎年来るものだ」といい,春に捕獲 したハチ群を,秋には死滅させて蜜をしぼる東尾岐地区の養蜂は,一見,残酷で,資源の枯渇につながるように映るかも知れません.それに対して東川地区の養蜂は,ハチ群を死滅させないようにして維持 しようとする技能が勝っている,といった評価があたえられるでしょう,狭義に養蜂の知識や技能だけをみると,確かにそうなのですが,それぞれの地区周辺の自然を含めここに表れた状況を検討してみますと状況は一変します.東川地区では,古くから針葉樹の植林がおこなわれ,大部分が人工林におおわれハチの営巣に適したような雑木や野生の訪花植物が少ないに気づきます.
一方,東尾岐地区は,降雪や標高の高い山々に囲まれているという環境が針葉樹などの人工林の造林を妨げ,ハチ群が野生で営巣できるブナや トチなど落葉広葉樹といった環境が少なからず保たれているのです.
伝統養蜂の形態の差異を考える上で,こうした環境についても考慮にいれておかなければならないのです.