2019年9月9日に台風15号が千葉県等を襲った。ここ大網白里市でも多くの家庭が停電と断水に苦しんだ。
蜂場の候補地であった林も直径が1mにも及ぶシラカシが倒れた。
その5日後に、生まれて初めて日本みつばちの養蜂を開始した。
台風の恐怖が忘れられず、巣箱はどうしても台風対策を優先したものになってしまう。
最初の重箱式6段の巣箱は上の画面の通り。
巣箱の前の木枠は戸棚の骨組みだけを、単純に利用している。
目的はシラカシが倒れて木陰が無くなったので、日除けだ。
それに、雨にたいする出屋根にもなっている。
落葉樹が巣箱の前に植えてあれば、秋深まり冬の到来に合わせて、落ち葉が1枚づつ落ちていくのであろうが、それは将来の事になる。それまでは私が落ち葉を落とす様に、日除けの屋根板を、1枚づづ取り除いていく事になる。
なんと過保護な事よ。
さて、無事に冬が越せるかどうか、分からない状態だが、来春に分蜂の可能性がある。
第一分蜂は母親女王蜂らしいが、とにかく住居が必要になる。
住居の候補は下の図だ。
上の画像の撮影日の2019年の文字近くに、日本みつばちが好みそうな出入り口がある。
うん、これにしよう。と決めた。
幸い内部は既に、蟻が多くを喰いつくし、住居にしていたらしく、バールで突けば楽に洞が出来上がてきた。
高さ1m20cmの丸洞式巣箱がもうできていた。
この美味しそうな出入り口が、実は問題がある。
と言うのは道路とこの巣門の高さ(海抜)が同じなのだ。
下の画像を見て下さい。
これは台風20号で蜂場が浸水したものだ(約5cm~10cm水没)。
こうなっては、わばちは恐怖におののき、逃去すらできない。
例えば犬も鎖に繋がれたままでは、津波が来た時には逃げられない。
と、言う理由からこの美味しい出入り口はメインには不適当と判断した。
さて、本日、おおまかに完成した。下の図が完成図。
来春の分蜂群をこの巣箱に入れる。
すると、皮を剥いだ一番上の丸型重箱1段目に巣板を造る筈である。
この寸法は円の内径がおよそ30cm。板厚は6cm、高さは30cm位であろう。
大きな隙間が2カ所ほどあるが、これは明日以降に塞ぐ事になる。
順調に行けば、巣板が一番上の丸型重箱高さ30cmを超えて下の切り株に頭を出す筈だ。
こうなれば、成長ぶりを見たくなるのが人情だ。本当は自然なんだから、見てはイケないかも。
兎に角、見る為には窓の外側に取り付けた外窓(材料は切り取った同じ部位の檜)を外すことになる。
外した図は下記のとおり。
上の図で、細長の外窓が外された。中にペアガラスが写っている。
通常はこれで、巣板の状況が分かるであろう。
が、もう一枚外すと、下の通りとなる。
詰めが甘いと、よく言われるが、ペアガラスの上にぽっかりと大きな開放口が開いてしまった。
これは、たった今気が付いたので、明日以降になんとかしなくては!!
ペアガラスはここまでなので、この観察窓より下は見えない。
上のペアガラスから覗く事とする。
さて、ここまで巣板が伸びて来たら、もう下の空間は少なくなった。
ここで、一回目の採蜜を行う。場所は一番上の丸型重箱高さ30cmである。
採蜜し終わって、この丸型重箱は再び、元の場所に設置する。
さて、日本みつばちはこのあと、どうするのだろう?
私は、盛り上げ巣を期待している。
盛り上げ巣が出来て来たら、その部分を採蜜する。
採蜜がし終わったら、またまた、同じ丸型重箱を元の場所に設置する。
この繰り返しが数回続く事を期待している。
確率的には、上手く行かないだろう。
で、どうにも上手くいかない非常事態の場合を想定して、最下段も取り外せるようにしてある。
取り外すと下記のとおり。
もし、自然樹で中に営巣していて、採蜜するしか仕方がない場合には、チェンソーで切り倒し、採蜜することになる。
それを見越して、初めから切り出し口を造ってあるのが、今回の巣箱だ。
余りにも無謀な計画になってしまうかも知れない。
期待はあくまで、盛り上げ巣だけを採蜜することで、下の育児室などは手を触れないつもりではある。
これは日誌ではあるが、公開してしまうので、読者は、あざ笑うのも可能だし、心ある師や友からは、助言をくださるかも知れない。
どこまでが、やっても良い事で、どこからは危険な領域に入って行くかがポイントだ。
私の行動基準は日本みつばちが喜ぶか、悲しむかが観点です。
補足:この様な自然樹モドキ丸型重箱を造った最大の目的は台風です。
どんなに強い台風が来ても倒れない巣箱を造るが目的でした。
一番上の置いた丸型重箱が、飛びますね。~~