2020.8.27 毎日新聞 科学の森コーナー「いきものと生きる」の記事の紹介です。
記事の著者の五箇公一氏は国立環境研究所 生物生態系の所属です。
記事の冒頭のみの紹介は、 https://mainichi.jp/articles/20200827/ddm/016/040/010000c
ですが、記事の概要は以下のようなものです。
・日本では、どちらかというと愛着ある昆虫としての位置づけが強い
・日本人はスズメバチは森の生態系における昆虫の王者として重要な天敵機能を果たしていることを知っている。それ故に人を刺したりミツバチを襲ったり、人間にとって厄介な昆虫と知りながら愛されてきたのであろう。
・日本の森で外来種から守るためオオスズメバチが奮闘している。このことは長崎県対馬島内に侵入した外来種ツマアカスズメバチを詳細に分析した結果、ツマアカスズメバチとオオスズメバチ生息地を巡って、拮抗していることが明らかになった。つまり日本原産のオオスズメバチは外来スズメバチの侵入を妨害する競合相手、天敵としての役割を果たしている。】
9月になるとTVなどて、毎年のようにスズメバチハンターの活動実況が放映されますが、ほとんど森の生態系に触れることはありません。一方西洋ミツバチは外来種であり、日本ミツバチの競合種ですが、西洋ミツバチの野生化を阻む大きな要因が、オオスズメバチの存在であることから、オオスズメバチは日本ミツバチにとって、敵と同時に味方という両義性を持つと思われます。
ただ、わがハチバの飼育群に来襲するオオスズメバチを始めとするスズメバチへの対策は、できるだけ専守防衛を心掛けていますが、集団来襲には対応できず強行策を講じています。内心複雑です。