本日、久しぶりにいくつかの群の見回りに行ったら、1群が巣落ちしていました。落ちた巣脾の付け根が黒く溶けたようになっており、かじられた痕跡が見られたため、スムシと戦っていることがわかったので、より詳しく調べるためにスノコを切って上からの内検をすることにしました。
巣門扉から見上げた内検。落ちた巣脾が手前に写っている
落下した巣脾の中には大きなスムシが各巣房を突き抜けてトンネルを掘っていた。手前がミツバチのかじり痕。ある程度成長させてしまったスムシは追い詰めるのが困難であろうから、この巣脾が単独で細かったために付け根から切り落とすことを選択したと思われる。
スノコを外して覗くと、貯蜜がなさそうな雰囲気でした。幸いスムシの「巢板から隣の巢板への渡りトンネル」は無し。パリパリ乾いていて最上段にはほとんど蜜がないと判断し、このまま残すと新たに産卵されてしまう心配があったので1段切ることにしました。このような援護射撃は有効なのではないかと考えました。
スノコを外したところ。パリパリのカラカラ。
蜜が入っていないことが判った上でのいわゆる採蜜です。3段残して上1段をいきなり切ると、割れて落ちてしまう巣脾が出る可能性があったので、側面の接着を切り、箱を持ち上げて外し、巣脾全貌を見ます。
見事なまでに貯蜜ゼロ。こりゃあ〜はっちゃんお腹が空いて大変だ。
端から1枚ずつ巢板を外して行きます。中の方もスムシとの戦いの後が見えます。でも勝利した模様。よく頑張った。はっちゃん偉い!
中央の2枚だけ、ほんの少し蓋がけ蜜があったので、スノコを戻してその上に先ほど持ち上げて外した巣箱を、バーナーで炙った後に、給餌箱として乗せ、2枚だけ立てて、天板を乗せて作業終了。数日経ったらこの立てた巢板は回収し、給餌箱も撤去します。
蜂たちは立てた巣脾から蜜を下に移動するはずです。
私が管理している群がある北総エリアは今年は本当に蜜源が少ないです。秋の採蜜は絶対に不可能。むしろ積極的に給餌です。
この群は昨年、消滅に向かっていたのですが奇跡的に復活して頑張って来て、分蜂はしませんでしたが、現在もしっかりスムシやスズメバチと戦ってくれているので、あと1ヶ月の期間に出来るだけ蜜を貯めて冬に備えて欲しいと願っています。もう少しでセイタカアワダチソウが咲き始めるので、それまで辛抱です。花粉搬入も見られたので、頑張って欲しいです。寒くなるまでに数が増えて巣脾が下がって来たら、もう一段上から切ってコンパクトにしてやろうか検討したいと思います。