快適な温度とは、、、本当の事は分かりません。
あれこれやってみて、永年養蜂が継続できたら、それが答えだと思います。
前にも同じような事をアップした記憶がありますが、10回位同じ事を書いても、すぐに忘れる(笑い)
最初に高温について、
オオスズメバチを熱などで日本みつばちが集団になって殺す事は知られていますがその温度は46℃~47℃との事。
その温度までなら日本みつばちは耐えられるとも言えますが、多摩川大学の研究では、熱殺に参加した働き蜂は早死にするとの事です。(前にもアップ)
https://www.tamagawa.jp/graduate/news/detail_14741.html
育児温度は35℃前後である事は既に明らかになっています。
温度計で育児部分辺りを測定すると必ず35℃前後です。
もし、35℃からかけ離れた温度になっていたら、それは異常です(真夏は未調査なので分からない)。
また、メントールを処方する場合には40℃以上ではメントールが一気に気化して、日本みつばちには危険な状況になりますから、それは絶対にさけなくてはなりません。
私は一応のメドとして巣箱の中のどの部分でも38度(ミツバチ)を超えたら、ちょっと心配する事にしています。
この夏に空箱ではない、営巣中の巣箱温度測定を、初めてできるので、上限を何℃とするかはこの夏にわかります。
理屈では真夏も育児しますから育児部は35℃。
温度は対流しますから上の貯蜜部はその熱を吸収して35℃近くまで上昇するかも知れないと、想定して見守ります。
過去の温度調査では、外からの温度の影響を受ける場合には太陽の直射が一つの原因です。
夏の大量の直射も極力避けた方が良いです。
板厚のサイズが13mmと24mmの空箱を使った測定では外気よりも巣箱の中の温度は10℃程高くなりました(2021年2月の測定)。設置場所は太陽が当たる処です。
また、板厚が50mm以上の丸洞では直射の影響を受けにくいです。(日格差が小さい)
直射日光を遮る工夫をすると、工夫の程度に比例して影響は小さくなります。
二番目の原因は、直射日光が当たらなくとも、巣箱近くの温度が高温であれば、巣門や排気口から、高温が巣箱内に流入して、室温は巣箱を取り巻く温度に限りなく近くなり、巣箱内部の方が一時的に高くなる事も想定しています。
夜間など、巣箱の内部温度よりも、外の気温が低くなれば、ゆるやかに室内の高温が排気され、翌朝には巣箱の中の温度は外気に近くなります。
上記は全て、日本みつばちが営巣していない空箱での計測です。
実際に子育てをしていれば、巣箱の中に凡そ35℃の発熱体を持ち、外部からは太陽と気温の影響を受けて、巣箱の中の温度が決まってきます。
下のグラフは6月3日までです(全て営巣している状態です)。
まもなく夏になります。 この計測を続けます。
日本みつばちは良い室内環境を維持しようと、扇風行為や、水飲み場から水を運び入れ室内を冷却しているようです。
また、育児部分が35℃よりも高くなり過ぎれば、育児部から蜂密度を減らすように、壁に張り付いたりしているとの事。
前にも一度掲載した、同じ画像ですが、西洋蜜蜂のイチゴ栽培からの情報では快適温度は↓のようです。
可能であれば巣箱の設置場所の南側には落葉樹の大木があれば、夏は涼しい。
木陰が無い環境では、それに代わる人口的木陰を作る事です。
温度測定場所としては、全ての重箱に温度計入り巣落ち防止棒(材料はしの竹又は人口パイブ)を取り付けて、多くの位置の温度が分かれば、新たな発見ができると期待しています。
どこまでは蜂人の義務として、環境を整備しなくてはならないか?
どこからが過保護なのか、その見定めもまた楽しい。
日本みつばちが自分で選んだ場所と巣箱での営巣ではなくて、そこから人が巣箱を移動したり巣箱を変えた時点で、蜂人としての責任が発生すると思う。