2022年~2023年に2回行ったアカリンダニが寄生した徘徊蜂へのメントールガス投与実験を実施した。実験方法は、2ℓのペットボトルの底に直径2.6㎜の穴を沢山開け、➀徘徊蜂を20匹程入れ動きを観察後、➁上からメントールガスを注入して、蜂達の動きを観察した。
観察結果・・➀徘徊蜂はボトルの底を歩き回るだけで、羽を震わせるしぐさ・飛び上がるしぐさも無い、特に変わった行動は見られなかった。➁メントールガスの投与から30分後、徘徊していた蜂がペツトボトルの壁を這いまわる程の元気な姿が確認出来、ボトルの底に留まる蜂はいなくなり、ボトルの入り口まで上がる蜂も数多く確認出来た。➂この状態のまま4時間以上経過後の確認結果は、数匹が横たえ死んでおり、12時間経過後は全ての蜂が死んでいた。
考察・・この実験結果より、メントールガスを投与により徘徊を繰り返していた蜂が元気を取り戻した事は明らかで、寄生したダニが死亡した為と思っています。その根拠は、徘徊蜂を確認した巣箱に「メントール+お湯処理」を行うと数十匹もの徘徊が見られ群れも、翌日には4.5匹の徘徊に激減する事実から、ダニの寄生が少ない蜂は回復。重症の蜂は一時的に回復するが、体へのダメージがあり早めに死ぬと考えています。
私自身が、回復後の蜂を解体を行っていないのて、徳島の方から報告頂いた「徘徊に至った蜂の気管はほとんどが黒く重症化している」との情報引用して上記考察に至った次第です。
今期はダニの寄生は無くなる時期になりましたが、メントールガスの効果を気にされておられる方は、この実験を試みる事をお勧めします。