今年は梅雨明け直後から大変な暑さに見舞われ、多くの皆さんが“巣落ち”を危惧されていらっしゃると思います。
巣落ちを防ぐ頼みの綱は 「巣落ち防止棒」 ですが、ちびっ娘達からすれば 『鬱陶しく邪魔なモノ』で、太さや入れ方がまずいと “奇形巣”を誘引しかねません。 自主入居を促すのと 入居後に煩わしさなく(気持ちよく)生活をスタートしてもらいたいので、私の場合は 1段目には棒を入れず、2段目以降は巣板に直角に1本挿し ないし 平行2本挿し にすることを決め、実践しています。
でも ミツバチのためを思ってのことが、「巣落ち」に対しては脆弱なことが難点です。 後から補強する場合は、細い棒を後挿しすることもあります。 ➡ 今年は 最強群の1段目の盛り上げ巣の段を切除する際、実行しました。
また、夏場の暑さで巣落ちが起こりやすいのは、蜂数の多い強勢群で、急ピッチで造巣工事が進み、みるみるうちに巣板が伸びていくので、巣板の強度不足及び重量過多が重なると、落ちやすくなると考えています。
一方 蜂数の多い強勢群のほとんどは、巣箱上部の簀の子上にスペースを設けると、余力・蜜源を生かして『盛り上げ巣』を造巣します。 この作業は 本巣の造巣工事と並行して行われるため、盛り上げ巣が成長している間は、本巣の巣板の伸びを抑制でき、ひいては巣落ちを回避できる可能性が高まるはず! … ということで、私は特に強勢群には 空間を用意して どんどん盛り上げ巣を造ってもらうようにしています。
盛り上げ巣の造巣ピッチと巣落ち防止効果を結びつけるのは困難ですが、5/09に自然界から自主入居した№1群の状況は以下のようです。 まずは盛り上げ巣です。
枠の高さは9cmで、左下の一角を残して80%程度埋まっています。
一方 本巣の方は巣板は見えませんが、蜂塊の写真が以下です。 3ヵ月経過した強群の割には、コンパクトな蜂塊(巣板)です。
巣箱枠の高さは14cmです。 斜めに1本写っているのが 3段目の巣落ち防止棒で、巣板下端は2段目いっぱいのところだと思われます。 左下に細い棒が見えますが、これは2段目に2本挿ししたうちの1本なので、2段目の巣板の充実度は余り高くないと想像します。
これはあくまで想像ですが、この強群ででき始めた盛り上げ巣を撤去していたら、本巣の巣板は3段目くらいまで伸びていたと思われ、本巣1段分の抑制ができたのでは?と考えています。 … でも これで巣落ちしないかどうかは わかりませんけど (-"-)