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ニホンミツバチ
蜂児出しについて気がついたこと

はっちゃんさっちゃん 活動場所:千葉県
初めまして。名前の最後に「さん」はいりません。打つのが大変だから「はっちゃんさっちゃん」でお願いします。6年目の初心者ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
投稿日:2020 3/14 , 閲覧 543

昨日はドタバタとお騒がせいたしましたが、無事に引越しして喜んだのも束の間、今朝給餌するための継ぎ箱をしようとしたら、巣箱の中はもぬけの空でした。入居を確認し、私が出かけたあとで再び逃去したものと思われます。野生の神秘と畏敬の念を感じました。

さて、蜂飼いにとって厄介な事柄は数多くありますが、その中で最も謎が多いのが蜂児出しではないかと感じます。原因も、手立ても全く無いのが児出しで、大規模に始まったらどうしようもありません。今回私が講じた最後の手段は箱替えで、それはポチさんが日誌で発言されていたことを参考にチャレンジしてみたのですが、結果は逃去に終わりましたが、その工程でひとつ興味深い出来事がありました。


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この写真は巢板を撤去した時に育児巣房が含まれる部分だけ保温保護し、ニワトリのヒナを温める加温ヒーターで18〜20度で加温して、蓋がけされたサナギを羽化まで養生する目的で作ったものなのですが、昨年スムシ食害で逃去したピザ窯で、残された巣脾にいたサナギを孵した時にも同じことをしました。連日かなりの数の羽化が見られ、出てきた蜂はエノキ群に合流させて行きました。今回もそのような蜂が出てくる可能性があり、加温養生しました。

もう3週間も児出しが続いていましたので、羽化できるサナギはいないだろうと予想していましたがやはり予想通り、翌日に1匹だけ羽化したのを最後に出てきてはくれませんでした。

幼虫はかなりの数残っていました。蜂パンを与えるわけにも行かず、そのまま死を待つばかりの状態でしたが、翌日におかしな現象を見つけました。幼虫が自分から巣房から出てきて、下に落下するのです。


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卵から3日で孵化した幼虫は最初は巣房内で丸まって育ちますが大きくなってくると縦になり、巣房から顔を出して働き蜂から蜂パンを与えられて育ちますが、その蛆の最終段階、サナギになる直前の太った状態にまで育ったところで、自分から出てきて落下していく様を目撃しました。「児出し」と言うのは働き蜂が死んだ幼虫、もしくは病気にかかっている幼虫を選別し、群に対する影響を考えて抜き取って外に捨てると言われる現象ですが、今回のエノキ群では幼虫が自ら出てしまい、落下して、それを働き蜂が捨てに出ると言う繰り返しであったことが明らかになりました。出される幼虫が丸々と太って、中には動いているものもあり、これのどこが病気なんだろう?と不思議に思っていました。自分から出てきてしまう幼虫を、働き蜂たちはどんな気持ちで見ていたことでしょう?

蜂の幼虫はハエの幼虫のように自分で動き回って餌を探すことなどできません。ゆっくり身をのけぞらせることはできても、自発的に歩き回ることはできません。餌を与えられてこそ、生きて育っていくことができるのです。それを自分から放棄し、出ちゃったら生きられないことを知りながら、それでも出てきてしまうのはよほどその巣房の居心地が悪いからなのでしょう。

したがって、「蜂児出し」と言われますが。実はそうではなくて「蜂児出てきちゃう」と言うのが正確な表現かもしれません。では、なぜ出てきたくなってしまうのか、その原因は分かりませんが、作られたばかりの真新しい、真っ白な巣房で蜂児は健全に育ち、黒ずんだ古い巣房、何度も使われた巣房の使い回しは蜂児にとって良く無いのかもしれません。

今回の児捨ての引き金になったと思われる湿度過多の環境での蟻酸投与によって巣房の居心地が悪くなったのではないか。幼虫は健康だった、巣房が良くなかった、、、と言うのが私の印象です。

子育てで使われた巣房はそのまま花粉貯蔵に使われ、その後貯蜜に使われます。育児をするには清潔で新しい巣房を、下へ下へと作って行く。新巣房をガンガン作って行ける群は蜂も増えて行けるのかなと思いました。

コメント8件

kuni 活動場所:三重県
投稿日:2020 3/14

「蜂児出し」おっと「蜂児出てきちゃう」の興味深い観察報告ありがとうございました。いままで、随分悩まされヘルプビーの投与からあらゆること巣箱変えも含めやりましたが上手くいきませんでした。何が良いかまだ分かりませんが、湿度過多は良くないと思い最近ではスノコ上に除湿剤を置いたりもしています。

はっちゃんさっちゃん 活動場所:千葉県
投稿日:2020 3/14

kuniさん、被害に遭った方々で様々な対処や考え方を共有して、大雑把であってもある程度の基準や指針が見つけられたらと思います。「全ての答えは自然群にあり」と考えますが人間が干渉しないから自然群なのであり、想像するしかありません。中でも住まいの環境作り、環境適応をどうやっているのか教えてもらいたい気持ちです。自然樹洞はどのようにして湿度の調整を行なっているのか。木のウロだって多種多様で、巣門が上にしかない樹洞、雨が降ると水が染み込んできてしまう樹洞だってあるはずです。

重箱は人間が採蜜を前提として設計されたものですが、上部に換気穴を設けると蜂たちは塞ごうとするじゃないですか。温度の維持が目的か、スムシの侵入経路を断つのが目的かわかりません。

でも、今回の逃去劇を見て感じるのは、蜂は待った無しで生きていて造巣に心血を注ぎ、新たな巣房ができれば、まだ深さもないうちから産卵し、競争するように造巣し、下へ下へと産み育て、餓えさせまいと外勤し、それぞれの役割が死力を尽くしますが、ダメとなったらあっさり逃去し、もう一度ゼロからスタートする、潔さを感じました。

私は愛玩昆虫に執着しますがそんなのどこ吹く風で蜂たちは幻のように去って行きました。

ハッチ@宮崎 活動場所:宮崎県
投稿日:2020 3/14

はっちゃんさっちゃんさん、興味深い観察例です。蜂児の生死ほか原因究明が待たれます。

ポチ 活動場所:長野県
投稿日:2020 3/14

すごい事を教えていただきましたありがとうございます

はっちゃんさっちゃん 活動場所:千葉県
投稿日:2020 3/14

ハッチさん、内視鏡を入れて、蜂児が自分で出てしまう決定的瞬間を捉える、もしくは働き蜂が蜂児を抜き出す瞬間をこの目で見てみないと確信できませんが。今度もしそのようなことが起きたらやってみたいと思います。原因はわからないかもしれないけど、、、蜂児を必死に守ろうとするはっちゃんたちを見て、元気な幼虫を死んでもいないのに抜き出すようなことをこいつらはするのだろうかと思っていたら、回収巣脾を観察してそう思った次第です。

はっちゃんさっちゃん 活動場所:千葉県
投稿日:2020 3/14

ポチさん、箱を新しくするというのは最も合理的な方法ですよね。新鮮で清潔な巣脾で育てるようにするにはどうすれば良いのか、考えて行きたいと思います。

あと、もう一つ重要でショックなことがありました。吸引作業をしていた時、Kウィングがいたのです。アカリンダニは本当に厄介です。


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artemis 活動場所:千葉県
投稿日:2020 3/15

はっちゃんさっちゃんさん、たゆまぬ探究に敬服します。自然樹洞内の湿度調整という点でずっと気になっていることがあります。樹洞の形成について造園屋さんに尋ねたことがありますが樹木は必ず上から穴が空いていくという話でした。つまり枝が折れたり伐採した跡が朽ちて雨水が浸入して下に向かってできてゆくということでしたので、そうだとばかり思っていましたが、はっちゃんさっちゃんさんが「待ち箱考6 自然樹洞の機能」で虫の食害のことを書いていたのを見て上から以外の樹洞形成をも認識したところです。逃去したあとの樹洞がいくつかありますので今度、内部をよく観察してみたいと思っています。

はっちゃんさっちゃん 活動場所:千葉県
投稿日:2020 3/17

artemisさん恐れ入ります。造園屋さんの理論、すごくよくわかります。街路樹の枝落としなどの切り口は、木が自分で周囲の樹皮が傷口を巻き込むように覆って行きますからね。切り口から腐ったりすることを防ごうと自分で思うからでしょうね。そうやって樹皮の成長(修復)によって穴が少しずつ狭くなって行き、ちょうどスズメバチが入れない隙間になった時、ミツバチには都合の良い受動になるのかも。特製ぱんさんが昨日日誌に上げていた公園のサクラの樹洞巣門もまさにそんな感じで、10年後にはミツバチも入れなくなってしまうかも。

https://38qa.net/blog/99253

森の樹洞を観察しているとよく見かける、根っこの股ぐらが上に広く抜けていくような木はどうなんでしょうね?以前artemisさんが巣門を封鎖したい自然巣の質問(私がウレタンをご提案した)の木などはそうなっているように見えました。

あとは何箇所かの枝を落とした時にそれぞれの切り口から腐り始めて中で繋がった時、その上と下の切り口に1メートルの距離があれば、重箱6段分の樹洞には上下2箇所の入り口が形成され、空気が抜けて内部に湿気がこもらない樹洞が出来上がりそうです。

また、たまに見かける樹洞で、木の枝振りの関係で、枝を伝って流れてきた雨水が上の穴から流れ込み、下の穴から樹液の混ざった黒い水が流れ出している樹洞もありますね。そういう樹洞はせっかく中に空洞があるのにミツバチの営巣には適さないという場合もあるでしょうね。

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