一昨日の出来事でした。せっかく引越ししたのに出て行ってしまったタラ群にはどこかで幸せに暮らしていてほしいと願っていたのですが、みぞれ混じりの冷たい雨が降った翌日の朝、無残な姿で発見されました。巣箱から10メートルくらい離れた、ニワトリを囲っておくための柵の入り口扉の足元にたくさんの蜂が落ちていて、高さ1900くらいのネットの部分には死んでぶら下がった蜂が見られたことから、寒さで蜂球ごと落下し、地面で息も絶え絶えになっていたのでしょう。まだ3分の1ほどの蜂は生きていて、朝日に温められて少しずつ動けるように回復していました。
逃去が判明した時に庭のあちこちを探し回ったけれど見つけられなくて、冷たい雨の中、暗くて全てが濡れていて蜂球を探すのに苦労しましたが、私の誤算は蜂が好んで蜂球を作る場所ばかりを重点的に探してしまったことです。幹にある程度の太さがあり、オーバーハングしている陰の部分、テラスの下の陰、テーブルの下の陰、そう言った風や雨をしのげる場所ばかりを探していたのです。「こういう場所に蜂球を作るはず」という先入観があり、思い込みで見ていると見つけられない場所です。そんな知識がなかったら、非常に目立つ場所なので発見できたかもしれません。「まだどこかに蜂球があるはず」というartemisさんの忠告をいただいたのに、見つけてやれなかった。
回収作業は難航しました。草の中に埋もれるようにいるのでまとめて回収できない。1匹1匹を蓋付きの重箱1段に誘導するのですが、歩いて出てきてしまったり、蜂蜜をガーゼに染み込ませて小皿に乗せ給餌していたのですが、蜜を吸って元気になってしまい次第に手が付けられなくなって、、、そうこうしているうちに、なぜか蜂が私の身体、特に足にまとわりつき出して、履いていたサンダルの隙間に入り込んで来るのです。脱いでその場に置くとゾロゾロ集まってきて、しまいにはサンダルが蜂で満タンになってしまいました。そのままサンダルを重箱に入れ、箱ごとタラ群が入居した巣箱に、横から寄せるように置き、ビス止めして、残りの生き残った蜂もできる限り回収し、なんとか巣箱に戻すことができました。
まる1日経過しましたが蜂たちは依然としてサンダルの中に入ったままです。巣箱上部に移動して巣作りを始めるのか、それとも再び逃去するのか、とりあえずなるべくそっとするしかないと様子を見ているところです。女王さまも確認しています。
なぜあんなところに蜂球を作ったのか、私の推測では、逃去しようと決断し、探索も終えて引越し先に蜂が飛び立った。群の多くは無事に移動できたのに、女王だけがニワトリ囲いのネットにとまってその場に落ち着いてしまった。群は仕方なく再び出て、女王のいる場所に蜂球を作った。最悪な運命によって夜から雨が降り始め、翌日はみぞれ。それがこのような結果になってしまったのかもしれません。
蜂は移動する時、巣箱の近くに蜂球をまず作ると言われます。今回は引越し先が近すぎて蜂球を作るのか、それとも直接巣箱に入るのかが中途半端になってしまったのかもしれません。逃去が想定できる場合は近くに集合版を設置するなどの準備をするべきなのか。。。逃去を想定できなかった私の責任です。申し訳ない。
集合していたと思われるネットと木のフレーム。
寒さに耐えきれず落下。