一番大きかった群れが10月終わり頃から児出しを始め、11月の終わりにはわずかの働きバチしか残っていませんでした。巣箱を整理するのはかわいそうなのでそのまま見守ることにし、12月に入って冷え込み、最低気温が0度の日が数日続いていた為一昨日様子を見に行ったところ、えらく騒がしく蜂が出入りしていました。しばらく観察していると巣門から出ていく蜂は大きなおなかをしています。これは盗蜜と判断し、巣を解体する決心をしました。
重箱を取り外してみると、巣の中に働き蜂は一匹もいませんでした。おそらく寒さで最後に残っていた蜂たちも亡くなってしまったのでしょう。巣板を一つ一つ外してちょうど真ん中の巣板を取り外したところ、驚いたことにそこに一匹の蜂が必死に巣にしがみついているではありませんか。よく目を凝らしてみるとそれは女王バチでした。世話をしてくれる働きバチがいなくなり、それでも一匹で必死に寒さに耐えていたのかと思うと、自然の摂理とはいえ、なんとも痛ましい限りでした。身動き一つしないのでタッパーに落とし込んでみましたが、どうやら命が切れたようでした。観察のためそのまま小さなタッパーに入れて暖かい部屋に持ち込んで数十分経過してみると、なんとそこには女王バチが体を震わせながら蠢いているではありませんか。それでも長くはもたないと思い、何とか残された時間を温かく過ごさせてやろうと巣蜜を少し入れたタッパーに入れています。これといってしてやれることもありませんので、何日持つかしれませんが、このまま暖かい場所で見守ろうと思います。