渓流釣りの好きな、わたし「寄生虫に感染したイワナは釣られなくなる」という新聞の記事を見てオオっと思いました。過去この研究の標本採取地の北海道の渓流で魚を釣った経験もあり、他人ごととは思われません。また、❷のようなニュースも人づてに耳にして仲間内で話題になりました。この2つから上のタイトルのような疑問をもちました。アカリンダニは、宿主である日本ミツバチに寄生します。アカリンダニは宿主のミツバチに寄生しながら、ミツバチの行動を密かにコントロールしているのではないでしょうか。
関連記事です。
❶寄生虫に感染された魚は釣られなくなる
北海道大学 大学院環境科学院
https://www.ees.hokudai.ac.jp/?p=5896
❷宿主を支配する微生物ヒトに蔓延する「顧みられない感染症」の実態に迫る
帯広畜産大学原虫病研究センター 生体防御学研究分野
http://shochou-kaigi.org/interview/interview_61/
どちらも魚に寄生する寄生虫とヒトを含む哺乳類と鳥類、ほぼすべての恒温動物に感染する微生物に関する記事です。
➀では、口に寄生する甲殻類(サルミンコーラ)が、宿主である淡水魚イワナの釣られやすさに影響することを明らかにしました。
➁では、一部紹介すると「トキソプラズマは、ヒトを含む哺乳類と鳥類、ほぼすべての恒温動物に感染します。なかでもトキソプラズマの生存・繁殖にとって重要なのはネコへの感染です。トキソプラズマは複雑な増殖サイクルによって子孫を増やしていきます。その繁殖サイクルを完成させるには、ネコへの感染が不可欠です。そのためトキソプラズマは、ネコの捕食対象であるネズミの行動を変え、自身が生存・繁殖しやすくしていると考えられています。これを『トキソプラズマの宿主ハイジャック機構』といいます」のような内容です
上のような事実を考えると、アカリンダニは生き残りをかけて、寄生主である日本ミツバチの行動を変えて、自身が生存・繁殖しやくしているとは考えられないでしょうか?
➁のトキソプラズマのヒトへの感染は、「ヒトの性格や行動を左右する可能性が、近年の研究で相次ぎ報告されている」との記述も見られます。自分の性格の一部が環境や遺伝以外に由来しているとしたら、ビックリでしょうねm(__)m
北海道大学のプレスリリース資料には、釣りの研究では合計で 312 匹のイワナが捕獲し、うち 124 匹(40%)が釣りによって捕獲されたものとのことです。統計的に解析評価するためのデータを採取するのはダイヘンですね。資料巻末の今後の期待として「本研究により世界中で同様の研究が触発されることに加え、釣り人の寄生虫に対する理解が深まることが期待されます。釣りや自然体験をより楽しむことのできる研究成果になったのではないでしょうか」とのお言葉に釣り好きの1人として感動しました。(^.^)/~~~