国立環境研究所ミツバチ研究チームが執筆した論文「The impact of landscape structure on pesticide exposure to honey bees (景観構造がミツバチの農薬ばく露に及ぼす影響)」が、
2024年10月22日(ロンドン時間)に国際学術誌Nature Communicationsより出版
やはり予測出来た結果でしたね…(ーー;)
養蜂は田畑の無い場所、森の中が1番良いという結果でした
詳細は後半…
本日お弟子さんの蜂場は(田畑の真ん中での養蜂)付近に大きな神社と森があります
2群飼育しておりましたが、本日産卵低下を生じオオスズメバチに襲撃されていた1群の計画的逃去を確認し解体する事にしました
↑夏頃からワーカーが減りはじめ
2週間前まではワーカーがいましたが…
↑本日計画的逃去確認
このお弟子さんの逃去した長女群は夏頃から産卵が低下していました
通常夏季は産卵が低下or停止するので問題は無いと思っていましたが、貯蜜が不足している所にオオスズメバチの襲撃を受け長期籠城、堪らず逃去したと考えます
お弟子さんは私が最低限のオオスズメバチ対策をしたっきり、お願いした追加の対策をされなかったんですよね…(ーー;)
逃去させない手段はありましたが、お弟子さんが入院されていた為対処しませんでした
今年も昨年に続き激暑が長引き蜜源が全く無い事態に
又このcolonyの産卵低下はもしかすると農薬の影響?
ただ同じ蜂場50㌢横にある母親群は農薬の暴露の影響は少なく、colonyの集蜜テリトリーがcolonyの存続に大きく影響したのでは無いかと思われます(-。-;
お昼休みに箱の打音にてcolonyの生存、貯蜜の有無を確認後解体しました
巢板の状態は害敵が侵入出来ない処置をしていた為スムシの被害は見られず巢板の状態は良く、この数ヶ月産卵された形跡も見られません
私が試験的に数年高濃度の除草剤散布場所で飼育した時もスムシの被害が全く無く、産卵低下ワーカーが帰巣せずcolonyが徐々に衰退
取り敢えずお弟子さんには離蜜する為に箱をそのままお弟子さんへお持ち帰り頂き、早速離蜜作業へ入って頂き、15度前後に気温が下がったら春に向け継箱を2段継ぐようにお願いして職場へ戻りお弟子さんのお手伝い終了
以下国立環境研究所の論文から抜粋
研究結果と考察
農薬データの概要を表1に、土地利用データの概要を表2に示します。
各土地利用の割合と、各農薬の「検出有無」との関係を解析した結果、農地(特に水田・果樹園)、および都市域で、農薬が検出される確率が相対的に高く、逆に森林(自然林・植林)では低い傾向があり、周辺の土地利用状況がミツバチのばく露状況に強く影響することが明らかになりました(図1)。この傾向は、同じコロニーのサンプルから同時に検出されたネオニコチノイド系殺虫剤の種類数との関係でも、同様に示されています(図2)。なお、土地利用と農薬「濃度」との関係は不明瞭でした。
図1 各土地利用と各農薬検出の関係。検出率が10%以上の農薬のみを解析対象として、各農薬の検出有無を応答変数、各土地利用の割合を説明変数としてロジスティック回帰を実施し、オッズ比が1を超え、かつp < 0.05を「正の関係(赤色)」、オッズ比が1未満、かつp < 0.05を「負の関係(青色)」と分類した。供試サンプルは、ハチミツ(左:アセタミプリド-グリホサート)および蜂ろう(右:ダイアジノン-フィプロニル)。
図2 ハチミツから検出されたネオニコチノイド系殺虫剤の種類数と土地利用の割合の関係。(主要な土地利用の結果のみ抜粋)
農地においては、水田の割合が増加するとダイアジノンとクロラントラニリプロールの、果樹園の割合が増加するとアセタミプリド、ジノテフラン、グリホサート、エトフェンプロックスの検出確率が高まりました(図1)。ただし、イネや果樹の開花期は限られているため、エリア内や周辺の他の植物が持続的な農薬ばく露源になっている可能性も考えられます。一方で、畑地では、意外なことに、いずれの農薬の検出確率も高くはありませんでした。日本の農業形態は、小規模経営が特徴であり、畑地全体で多様な作物が栽培されていることから、それぞれの農薬単体のばく露レベルは高くないのかもしれません。
都市域においては、3種類のネオニコチノイド系殺虫剤(クロチアニジン、ジノテフラン、チアメトキサム)が検出されやすく、また同じコロニーから検出されるネオニコチノイド系殺虫剤の種類数も多くなることが示されています。また、最も使用されている除草剤のひとつであるグリホサートも、都市域で検出されやすいことがわかりました。これらネオニコチノイドとグリホサートは、住宅地や屋外のスポーツ・娯楽施設等で使用される農薬製剤にも含まれており、ミツバチがそれらにばく露したのではないかと推察されます。
森林では、対象農薬の半数以上で検出確率が低くなることがわかりました(図1)。森林内でも、雑草管理や病害虫予防のために農薬が使用されることがあります。しかし、多くの森林では農薬による汚染がないか、あるいは少ないため、ミツバチが森林で採餌することで、巣内全体の農薬ばく露レベルが低減されている可能性が考えられました。
また、本研究では、想定外の結果も得られました。例えば、ニテンピラムは自然林で、フェノブカルブは植林で検出確率が高まりましたが、これらの関係性については現在のところ合理的な説明が見つかっていません。また、水田からダイアジノンが検出されやすいことが示されましたが、ダイアジノンは、過去にイネに使用されていたものの、2008年にイネへの適用がなくなったため、現在は使用できないことになっています。こうした予期しない農薬の検出は、周囲の他の土地利用区分からの飛散や、環境中の長期残留、実際の使用状況等を反映している可能性があり、農薬の環境中動態に関するさらなる情報収集が求められます。
まぁ予測出来たお話で、田畑の多い場所での養蜂はリスクが高いという事ですね(-。-;
長期にわたり調査へご参加されて皆さまお疲れ様でした
来春からのんびりと元の養蜂をしたいと思っておりますw
さて年に数回子供向けの蜂場見学会をしています
このご家族は毎回参加して下さっています
今回は今の季節は蜂がまとわり付く為、蜂場に放置していた面布を被って頂きました
今の時期蜂が歩行人にまとわり付くので困るんですよねー
お母様が某有名中高の国語の先生で、ご自宅にTV等置かない主義の方
近年海外の学校でタブレットを使用し授業をする事で学力が低下すると言う結果が出ています
まぁこんな事も分かりきった事、今更って感じですね^^;
このご家族はテレビやゲーム等する時間が有れば自然に触れたり読書をさせて居られます
先週末上賀茂神社の笠懸神事へ参加してきました
今回は子供の1人が当直あけ神事へ参加
怪我人も無く無事に神事が終了し集合写真
この神事が終われば冬も間近
という事で現在セイタカアワダチソウ天国の蜂場にボリジと寒咲菜花の種を適当にまきました
この数年激暑を経験、その結果年がら年中開花するこの四季咲きミモザが大人気でした
昔は見向きもしなかったのにね…
気温が未だ下がらず成長が早い(-。-;
今週末は九州の蜂友さんご夫婦が蜂場へ遊びに来られます♪