新規開拓をしようとGoogleアースを眺めていたら普通と少し違う田んぼを見つけました。
畔の形が不均一で区画が狭い。これは手で植えている?、、早速現場に行ってみたら「NPOバランス21」と書かれた看板が。勝手に侵入する前にネットで調べてみたら、何とここは千葉市が環境保全区域に指定し、自然保護団体が管理しているエリアであると言うことがわかりました。ホームページがあり、昔ながらの里山の原風景を復活させ、自然のみならず地域の文化歴史なども考慮した世界を再構築しようと言う試みをしている。そして市民に対し稲を植えて育てることなどを体験させるイベントも行っている、学習的側面もあり、生物の多様性、希少昆虫、希少植物なども保護している。
電話をかけて事情を説明し、現地で会員の方とお会いして、自分はニホンミツバチを保護する活動をしていること、この地に待ち箱を置かせていただき、継続飼育をさせていただきたいことなどをお願いしました。皆さん歓迎してくださって、そう言うことはこの会のコンセプトにも合致するからと、とても喜んでくれました。行政が保護区域に指定するような場所であるから、おそらく半永久的にこのエリアだけは守られる。こんな素晴らしいことが他にあるかと興奮しました。理想的なニホンミツバチの養蜂をしていきたいと思いました。すぐに私もこのNPOの会員にさせていただき、これからはミツバチ担当でボランティア活動をすることになります。
この会の会長さんにお会いしました。お話を伺っていたら、何と30年近く前に船橋沖にある「三番瀬」を埋め立てによる消滅から救った市民団体の代表者であることがわかって感動しました。30万人の署名を集めるほどの巨大ムーブメントであったから、市民の力が行政を動かしてしまえることに驚き、そんな戦いの中心にいた人ならば目の座った活動家だろうと思っていましたが、物静かで謙虚な、素敵な女性でした。
冬水田んぼと呼ばれる、年間通して水を抜かない水稲栽培をされているとのこと。残念ながらレンゲは育ちませんが、その代わり水生昆虫の楽園になっています。アカガエルの繁殖地でもあり、蛍も乱舞する田んぼで、このような生態系が維持される水田ではネオニコチノイドは必要ないそうです。斜面には地域固有の蘭なども自生している。
地域の子どもたちに田植え体験をさせるそうですが、ミツバチの暮らしを説明する?採蜜体験?「刺された!どうしてくれる!」と言うようなモンスターペアレンツがもしいたら、、、と考えますが、田んぼにはヒルもマダニもマムシもいる。もちろん、面布などの安全対策には細心の注意が必要ですね。
今後、この楽園に蜜源植物をたくさん植えていきたいと思っています。もしお近くなら、ぜひ入会していただき、この活動に参加しませんか?!!
アカガエルの卵だそうです。チューブ状になっていない。
昨年の台風で倒れた杉の切り株の上にハイブリッドを設置。「切り株に待ち箱設置」が夢でした。