もう既にご存知でしょうか? 花と昆虫の関係に興味と関心のある方に、イチオシの著作を紹介します。
「花と昆虫のしたたかで素敵な関係」 著者 石井 博氏は、専門は生態学です。副題は ―受粉にまつわる生態学―となっています。2020.3.25初版発行の比較的新しい本です。
著書の概要は国会図書館オンラインに「花と昆虫のしたたかで素敵な関係」と入力して検索ください。
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/
この本は、もしかしたら蜜源植物に関する、あなたの長年抱いた疑問について、回答を得ることができるかもしれません。訪花者(ハチ等)の花の選択がどのように行われるか? 「なぜその花を好むのか=選好性」と、「1種類の花に専念して訪れる=定花性」の理由を解き明かしています。この本への、わたしの誤った理解を紹介するといけないので、本の章立てとサワリを少し紹介するにとどめます。
1なぜ多くの植物種が動物に依存しているのか?
2さまざまな送粉者
3絶対的送粉共生
4訪花者による花の選択 ―植物の多様性を支える行動
5騙す、奪う訪花者
6送粉者を操る植物の戦略
7送粉系群衆
8壊れていく植物と送粉者の関係 -実りなき秋は来るのか
いかがでしょうか? 少し関心が湧きましたか (^_-)-☆
漢字で「無花果」と書いてイチジク、このイチジクの送粉者が体長2mmの小さなイチジクコバチであることも、私たちが食するイチジクが果実でなく「花嚢」とよばれる花であることも、また、養蜂家に嫌われるスズメガの一種が、スペシャリスト的訪花者であることをこの本で知りました。訪花者に、ほとんど蜜や花粉の報酬を払わず、送粉を達成する「騙し花」など、随所に興味をそそられます。最終章は、未来を暗示させます。
地元の小さな公立図書館に、この本が2冊蔵書されていることから、このサイトでも関心を持つ人が少なからず存在すると思い紹介させていただきました。読んでつまらなかった時は睡魔が襲い、安眠をお約束します。(^_-)-☆
ひたすら羊の数を数える眠れない夜、雨の日のために、あなたがお気に入りの本や音楽も教えてください。おねがいします。 (^.^)/~~~