10月末にアカリンダニ感染対策として、お湯にメントールを投入する方法の日誌を投稿した結果多くの方の閲覧頂きありがとうございました。今年もアカリンダニ感染が各地で発生しており、私の飼育群も2群が感染しました。しかし「お湯+メントール」の処置で徘徊は止まり蜂も増加中で、5年連続1~2群の感染を全て徘徊の停止と群れの存続に成功しております。
Q&Aを拝見する中で、「お湯+メントール」対策したが良い結果が見られないとの意見があり、実施内容等を聞取り調査した結果、下記の通りの注意点が見つかりましたので紹介します。
<「お湯+メントール」法を用いる目的>
瞬時にメントールガス多く発生させ巣箱内に45分間程度送り込み、群れ全体をまとめて駆除する。
<効果が出ない要因>
①お湯の温度が低すぎる⇒沸騰させたお湯の運び方の悪さ。お湯を入れる容器が厚いものや大きい為50ccのお湯が冷めてしまいガスの発生量と時間が短い。⇒アルミ製のコーヒー缶を3.4㎝に切り取り、玉ねぎネットを輪ゴムで止めて使用する事をお勧めします。
②お湯が少ない⇒30~40ccと定めていますが、30gのメントールがお湯に溶け切れていない。⇒寒い時は50cc位までお湯の増量は行ってください(夜間0℃になる地域)
③スノコ清掃と巣箱の気密性が無い。スノコの清掃の悪さの為ガスが巣箱内に入っていない。(巣箱にスノコを単独固定されたタイプは外枠との隙間が有りガスが外にもれやすい。スノコの清掃では盛上げ巣やスノコと麻布間の蜜蝋トンネル・布の蜜蝋密着により巣箱内と蜂達の通路が少なくガスが下に下がり難いなど)⇒実施時は布を撤去して下さい。気密性の確保にはガムテープで目張りをして下さい。スノコと枠が分離タイプは、スノコを巣板から切り離し、お湯容器を乗せる小さい木製板を巣板に直接乗せて行って下さい。
④スノコ枠の蓋が隙間が有りガスもれる。⇒「メントールガスは空気より重いので巣箱の上から…」は常識とされているが、お湯+メントール投与はガスがスノコ枠内の空気よりお湯で温められおり高い。つまり、蓋の密閉度が悪いと枠外に逃げ巣箱内に下がらない。⇒上蓋の間に新聞紙を入れると蒸気の吸着も出来一石二鳥です。
⑤メントールの消費量を把握せずに実施している。⇒1回目30gは計測していますが2回目は計測せずに3回目を行って、3回目が終わってもまだ残っている事例かりました。⇒1回の消費量は12~15gです。3回(12×3=36,15×3=45)行うと無くなるはずです。回数毎に計測頂ければ行った処置により適切なガス発生を出せたか検証でき、改善点も見えると思います。1回実施したら結晶として容器に残ったので効いていないと誤認した方もいました。(お湯が冷えると容器の上に結晶として残ると明記しています)
⑥群れは救えずに消滅した。⇒巣板が見える範囲が2/3(蜂が1/3)位の状態は回復可能ですが拳や巣板の隙間程度まで減少していると徘徊は止まるが復活の可能性は無く成ります。アカリンダニ感染対策は、早期発見が「カギ」です。⇒週1回の夜間内検がお勧めです。(夜の懐中電灯と鏡を使用する内検では飛び出して刺されることはほとんど有りません)
写真はお湯とメントール投入容器です。非常に薄いアルミなので最適な容器です。
<追加の現象と禁止事項>
◎お湯(80℃)を使用する理由、80℃のお湯は最初の数分は高いく40分内に20℃以下に下がります。この温度変化を用いてガスの発生量をコントールしているのです。蜂も空気(酸素)を必要としています。ついては、大量なガスを長時間巣箱に充満させることは酸欠を招き蜂達を窒息死させてしまいます。最初の数分に大量のガスを出し徐庶に少なくする事が蜂を殺さないポイントです。★巣門の1面は必ず開けて置きガスの充満を防ぎます。(私は1~4面を開けたまま実施しています)
◎メントールをお湯に入れると無色の液状になり、お湯に溶け込んだ様に成りまが、お湯が冷えると水の上に結晶分離して残ります。
❶ヒーターやカイロその他の熱源によるメントール加熱は避けて下さい。温度と時間の管理が出来ないため、ガス発生量をコントロール出来ない為です。但し、寒い地域では、スノコ枠内の温度を10~20℃に前もって温める事はガスを下に下げる為には有効な手段として活用して下さい。
❷サンポールや蟻酸等との併用は避けて下さい。
前回の駆除手順に沿って忠実に実施頂ければ、徘徊ストップと回復は必ず望めると思います。ついては、今回の注意点を踏まえガスの投入を阻害する条件と物の排除をお願いします。
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