一生懸命育ててるつもりでも、植物を長く育てるのが苦手なので、誘引蘭を育てるのは無理だろうと、最初から近寄らないで来ました。でも、昨年、南房総に蜂場を持っている蜂友のカミヤッチンさんが、うちの待ち箱に置いて、誘引するか試して欲しいと、蘭を貸して下さった時に、蜂娘ちゃん達がわぁわぁ寄って来たのを見て、凄いなあと感心した事と、一度も挑戦しないで諦めるのはどうかというイッチョ咬み根性で、「やっぱり試してみるか!」と思い立ちました。チョッと、思い立つのが遅かったですね~(;^ω^)
そもそも、どうしてキンリョウヘンなのか?!という事から、もう一度整理する事にしました。
金稜辺は、中国原産で、室町時代には、日本に入っていた記録があるようです。その後、品種改良が流行になったりして、微妙に違う品種は、相当多くなっているようです。
金稜辺は、日本蜜蜂も含めて、東洋ミツバチ種を誘引する力を持っている植物です。どうやって誘引するのか、蜂の集合フェロモンと同じような臭いを出すと聞いて居ました。
改めて調べ直してみると、臭いは、蜜蜂がナサノフ腺から出す、集合フェロモンと同等だけではなかったです。その誘引の特徴から答えがでます。
〇働き蜂だけでなく、雄蜂も女王蜂も誘引する強力なパワー。
〇キンリョウヘンの花の中には蜜を作らないのに、蜜蜂は引き寄せられて、頭を突っ込む。
〇西洋さんは見向きもせず、日本蜜蜂だけが集合する。
〇集合した蜂球は、しばらくそこへ居座る。
以上の事から、誘引蘭は、群全体を呼び寄せる力で、蜂をおびき寄せる必要があり、蜜蜂に留まって欲しい思惑が解かります。
日本蜜蜂だけが集まるのは、蜜蜂だけが誘引される物質が入っているという事ですね。
目的の一つは、受粉です。蘭は、甘い蜜で蜜蜂を呼び寄せるのではなく、狂おしいほどの臭いで集めます。長年の研究結果から、判った事。
◇蘭の誘引力:強力に誘引する、疑似フェロモンの香り。
◇臭いの成分:働き蜂のナサノフ腺から出る集合フェロモンと、日本蜜蜂の女王蜂のローヤルゼリー成分が混ざったモノと同等。
※この2種類が揃わないと、強力な誘引力にはならない研究発表有り。
◇臭いの出所:花の花弁と顎片から発出。
◇蘭の狙い:①花の中央に蜜蜂が潜ると、背中に花粉が着く仕組みで受粉させる。
②群を集合させて、受粉した花を36度で保温させ、種の生長を促す。
※特に寒暖差の多い季節。夜の冷えを緩和してくれる。
◎何故、西洋さんは来ないか:女王のローヤルゼリーの成分が両者違う為、日本蜜蜂だけを集める事が出来る。
◎東洋蜜蜂は、だいたい同じ傾向を示す。(元々キンリョウヘンは中国から)
◎誘引蘭(蜜蜂蘭)と呼ばれる蘭は、多かれ少なかれ、同じ成分を持って居る。⇒誘引力がある。
◎生きた誘引蘭と冷凍の成分の違い:女王のローヤルゼリー成分が検出されない。⇒誘引力も失われる。
太古の昔から、誘引蘭の種類は、蜜蜂に助けて貰いながら、種子を育て、存続していく方法を工夫して居た事になりますね~\(◎o◎)/!
西洋蜜蜂が日本に入って来たのは、キンリョウヘンより後。つまり、誘引蘭は、もっともっと古い、太古の昔から、蜜蜂との関係を築き、擬態フェロモンを獲得しながら子孫を残す仕組みを作って居た事になりますね~(((o(*゚▽゚*)o)))
キンリョウヘンは、そんな昔から、日本蜜蜂を知っていた?という事でしょうか。ナント自然界の不思議。大きな仕組みですね(*^^)v
それを知ると、誘引蘭が長い時を経て獲得した日本蜜蜂との関係。日本蜜蜂を捕獲したいからと、邪魔をするのが申し訳なくなってしまいました。
誘引蘭は、蜜蜂が群ごと押し寄せて、花に集まって蜂球を作り、気温の下がる夜を温かく保温して、種子が育つのを促進して欲しいのでしょうね。
私なら、分蜂群が誘引蘭に集合したら、「どこかへ飛んで行かない内に、蜂箱に早く入って欲しい!」と、すぐさま、捕獲に夢中になってしまいますねー、きっと(>_<)
せめて、受粉は成功させてあげたいかな~?!たまねぎネットは掛けないにしようかな~?!
いずれにせよ、今年は、購入時期が遅くて、届いた花芽は、暖地である鴨川には、分蜂時期に間に合わない程、未だ未だ堅い花芽です。
ただただ、訪花と受粉を楽しむだけの観賞蘭になってしまうかも知れませんね~(+。∂)アチャー。。
それなら先ずは、枯らさずに育て続ける事を目標にします!(^^)!
今回、Q&A38サイトの皆さんの日誌や回答も参考にしましたが、一番納得したのは、菅原道夫さんという研究者の著書です。
余談ですが、ずっと庭に居るだけだったウグイスの初音を聞きました。お決まりの、鳴き声対決もしました。
今の内は、私の方が上手く吹け(鳴け)、練習生は退散しましたね~୧(˃◡˂)୨ 春ですね~°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°