関東以西では台風による大雨の被害が気がかりですが、皆様の地では如何でしょうか。
さて、多くの皆様の蜂場では、今年も順調に分蜂や自然入居がおありだったことと拝察しておりますが、標高1,000m超えの八ヶ岳南麓の我が山荘の蜂場では、今年は分蜂も自然入居も未だに全くありません。例年ならこの地域は4月末から5月始めの連休にかけて分蜂が始まり、それに少し遅れて自然入居もあるのですが、今年は何か異変が起きているようです。この山荘で日本ミツバチとの暮らしを始めて以来、こんなに寂しい夏を迎えるのは、初めてのことです。
昨年は8群いた蜂さんたちも、越冬出来たのはたった2群のみ。その2群も4月末まで夥しい児出しで、とうとう超弱小群となってしまいました。
恥ずかしながら、昨日内検時の様子を正直にお見せします。我が蜂場で②号群と呼んでいる巣箱です。重箱にして2.8段に縮んでしまった巣脾も丸見え、王台も出来ていない巣箱です。
もう一つの④号群も同様です。
最近になって、両群とも児出しはようやく収まり、現在は花粉も運んでいますので、今後奇跡の復活が起きれば…と、淡い期待を抱きながら、見守っているところです。
自然群からの探索蜂も先月16日を最後に全く見かけなくなりました。例年に比べて気温もあまり上がっておりません。
誘引蘭の切り花も枯れ、頼みは待ち箱ルアーのみとなりましたが、それもそろそろ期限切れ。山荘敷地内のあちこちに鎮座した8つの待ち箱の静けさが、この夏の寂しさを一層物語っています。
例年なら今頃は、山荘付近の様々な草木にも蜂娘たちが訪花する様子を度々目撃するのですが、今年はそれも皆無。当地では日本蜜蜂の自然群自体が何らかの理由で激減したのでは…、と勝手に推察もしています。
山麓を下った同じ市内の複数の先達・熟練の方々の蜂場(距離にして10km以上離れた地域)でも、既に春の時点で「今年は飼育群が全滅、自然群も見かけない。異変が起きている」とのお話をお聞きしています。小生もこの夏にまさかこんな事態に遭遇するとは、全く想像もしていませんでした。
場合によっては、現在超弱小群になってしまった2群も奇跡の復活を果たせず消滅の運命を辿るかもしれませんが、これまで私たちと一緒に暮らしてきた蜂さんたちです。見捨てたり、処分したりすることなく、大切に見守ってやりたいと思っています。
自然群まで見当たらないのは誠に寂しい限りですが、いつかまたこの高原に戻ってきてくれることを信じたいと思っています。
こんなこともあって、最近は拙誌の投稿も、皆様の日誌閲覧もついつい疎かになりがちで失礼しております。ご近所さんからも「最近、日誌の更新がないが…」と、ご心配の温かなお言葉も(家内宛のラインで)頂戴しています。
いずれまた蜂場の様子を日誌にアップできることを期待して、現在はこの事態をあるがままに受け止め、焦らず気長に、自然体で待ちたいと思っているところです。