縁あって、これから養蜂を始めたいというNPO法人の方を、蜂蜜屋の源さんに紹介する事になり、蜂箱作業場や蜂場へ同行しました。
何も事前研究もせず、ネットの簡単な製品紹介を見ただけで、蜂箱を買ってしまって、さて、この先どうしたモノか?と途方に暮れていた方です。ベースが出来上がってないのに、蜂場を購入し、蜂箱セットを4箱も準備し、それから、日本ミツバチとは何ぞや(・・?と言った状況は、唖然としますが、私の3年近く前のスタートも、それに近い状態で始めたので、何だか、自分を見ているようで、放っておけませんでした(;^_^A
源さんは、この地域では、知らない人が居ない程の有名人らしいのですが、その理由の大部分は、面倒見が良くて、オープンな事です。今回も、二つ返事で「いいよ。連れておいで。」と言ってくださいました。
その方は、すのこも入っていない、底板が台になっていて、スマホ内検が出来ないタイプの蜂箱を購入してあって、電話で話した時には、どこを改善したらいいのか、説明のイメージも湧かない様でしたので、実際に源さんからアドバイスを貰ったのです。
すのこや巣門を見せて貰い、改善すれば使えるのだと、やっと納得してくれました。すのこにどうやって蜂の巣がくっ付くのか、イメージが湧かなかったようです。
源さんは、何か所も蜂場を持っていますが、その中の一つへ案内して貰いました。私が初めて源さんを訪問した時と同じ蜂場でした。
広々とした山の一角の開けた蜂場で、今は7群が暮らしています。最初の蜂箱の娘達は、この時期に何故そんなに?と思う程、門番ちゃんが巣門に立っていました。8匹くらい?が整列しています。不思議でしたが、それでも私達には、何の攻撃もして来ない穏やかな娘達です。
次の箱は、4箱くらいが一定の距離を保って並べてあり、それぞれ時騒ぎをしていました。
見学者の方に、時騒ぎの事を簡単に説明し、「もう早春だから、メンバーがドンドン増えているのですよ~(^^♪」なぁ~んて、調子よく近づいてみて、ぎゃぁーーーっ(;유∀유;)
「源さん!西洋さんが襲い掛かってますっ!!!盗蜂です。。」
眼の悪い私にもハッキリ見えるほどの、黄色い軍団でした。総攻撃を食らっている群は、もう、殆ど抵抗できる日本ミツバチは見当たらない程、占領されていました。
源さんは急いで巣門を閉め、巣門板に開けてある丸穴だけにしましたが、もうこうなると、止めようがありませんねー。丸穴からドンドン中に入り込んでいきます。扉を少し開けてみましたが、底板に死蜂が沢山落ちています。
「この群は、蜂数が少なくなって弱っていたから、直ぐに見つかってしまった。弱い群は、盗蜂に攻撃されやすいんですよ。」と見学者に説明しましたが、事情が分からないもので、
「この西洋ミツバチは、何を盗みに来たのですか?」と、当然の質問ですね。。。
「日本ミツバチが集めて溜めてある蜂蜜ですよ。」
「えぇ~っ!何で人のモノを。。自分達で採りにいかないのですか?」
・・・そうですよね。人間の倫理上は、そんないけない事をしちゃあダメですからね~(^▽^;)
「この箱の中には、美味しい蜜がたっぷり溜まっていますし、弱い群は、殆ど無抵抗ですから、あっちこっちの花を探して蜜を集めるよりも、ずっと手っ取り早くて、効率がいいからね。自然界は弱肉強食ですよ。」
「まぁ、そうですけど、酷いですね。。。」と、大ショックの様子でした。これから養蜂を始めようとする、しかも、都会で生活していらっしゃる方には、あまりにも馴染みのない光景だったようです。
この方の主宰するNPOは、自然と子どもやお年寄りの関わりをサポートするコンセプトで、自然農法や、養蜂の体験を取り入れていきたいらしいのです。
「どれも現実に起こっている事実ですし、購入された蜂場でも起こり得ることです。美味しい蜂蜜が食べられるだけの養蜂ッてありませんから、目の当たりにされて、貴重な体験ができましたね。皆、命がかかっていますからね。子ども達にも、綺麗事だけじゃなく、蜂を飼うという事すべてを経験させてあげたら、本当の意味での自然との関わりを考える切っ掛けになると思いますよ。」と、付け加えさせて貰いました。
7群の内、5群が襲われていましたΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン それなら、最初に見た群に門番ちゃんが沢山立っていた理由が納得できます。あの群は強群で、門番が立ち並び、西洋盗蜜軍団が入れないのでしょう。
源さんは、今夜襲われてる箱を、違う蜂場へ移動すると言って居ました。
それにしても怖いです。あんなに沢山の軍団で襲われたのでは、為す術もありません。源さんが以前仰っていた通り、東北からの避寒の西洋ミツバチは、半径2kmが重ならないように、蜂箱を配置する事が決まっていても、その半径には、日本ミツバチは含まれていないわけなんです。ですから、南房総エリアの現状としては、西洋さんが闊歩して飛んで居て、日本ミツバチの餌場は荒らされ放題という事なのでしょうね。ダニよりも盗蜂が問題だと仰ってた通りです。
盗蜂に困っておられたモリヒロクンさんの蜂場も、地図上では、ここから遠くないのです。過密状態になっている問題が浮き彫りですね。。。
私も、一匹二匹の盗蜂が、混ざり込んでいく映像は、何度か見せて頂きましたが、軍団が急襲している状態、しかも同時にあっちもこっちも・・・なんて、初めての遭遇です。
私は、近くに生えていた明日葉を手折って、夢中で軍団を追い払おうとしましたが、源さんに制止されて、ハッとしました。ネット帽も、被らず手に持ってるだけの無防備でした( ̄▽ ̄;)
本当に厳しい現実ですね~(-ω-;)ウーン
見学者の方にとっては、蜂を飼う事が現実のものと実感できる貴重な見学になったと思います。
私は、主宰者が何も知らずに、専門家任せにするような自然体験は、子ども達にとって、あまり良いとは思いません。やはり、子ども達が向き合ったり触れ合ったりする前に、そのイベントのコンセプトや流れを、企画する大人がイメージして居なければ効果的な活動が、行き当たりばったりになり、勿体ない事だと思うので、是非、見学に来てほしかったのです。
また、お節介を焼いてしまいましたが、折角購入した蜂場に、蜜蜂が来てくれるためにも、良かったかなと思います。
今週、珍しい蜂蜜にも出会いました。
体のメンテナンスで遠出というのも変なのですが、先日、遠出の道すがら、業スーに立ち寄れました。鴨川には業務スーパーが無いので、通りがかる時は、必ず立ち寄り、仕入れの研究をします。そこで、巷で噂の蜂蜜に出会えました~(●^o^●)
シュンドルボンの蜂蜜です!珍しいインドの蜂蜜で、マングローブの花の蜜で出来ています。一時期、売り切れになる程の大人気で、幻の蜂蜜だったようですが、やっと落ち着いたのかしら? これは買いだなと購入。
香りは、熱帯の花の香り。味は、サラ~っとしていて、コクがありますが、蜂蜜?と思う程、普通一般の蜂蜜の味とは違いますね。強いて言うならば、甘露蜜のような味わいです。甘露蜜と蕎麦蜜を合わせたようなお味です。
チョッと調べてみたのですが、シュンドルボン地域の現地の人の貴重な収入源が、この蜂蜜採取らしいですが、貧困に喘いでいた地域を救っているのが蜂蜜ですが、世界で注目されるブランド化を図った割には、未だに薄利で搾取されている問題も出ているようです。
採集方法も昔ながらのままで、天然蜂蜜100%のモノは、人気の高まって、便乗商法も増えているようです。
マングローブの林を思い浮かべながら食べると、一層、自然の恵みが有難く感じますね~(๑'ᴗ‘๑)シミジミ~♡