全ての群で 夏場は猛暑の影響でか、本巣板も盛上げ巣も成長がほとんど止まってしまっただけでなく、盛上げ巣の貯蜜も激減してしまいました。 この時期どんな状態か、巣箱内を覗かせてもらいました。
まずは 4/20に四女女王が譲位した【カキ群】です。
変則巣板状態が今も続いています。 手前(写真の上部)中央にちびっ娘達が集まり、扉の上まできていますが、側面と奥側は空洞のままです。 猛暑時は巣箱内に空洞をつくるのは合理性があっていいことだと思っていましたが、そろそろ空洞を埋めてよ! … でも、この写真は夕方のもので、スズメバチの襲撃が盛んな午前中に観てみると、巣門扉の裏側を埋め尽くすほどのカーテンができていました。 個人的な解釈ですが、小さい個体のキイロ(ケブカ)やモンは 扉両側の縦巣門から侵入しようと攻勢をかけるため、縦巣門を素早くガードしたり、そこから入られた場合に 即時多勢で取り囲める態勢を採っているのだと思います。
この群は 日中オオスズメバチ対策として、ニオイ消し行動に励んでいます。
次は 【カキ群】の近くで、同様にスズメバチに襲撃されている【カリン群】です。
この群は 巨大群が自然入居して、斜め巣板を造り始めましたが、現在本巣板にたかっている蜂達は 下端が斜めっています。 写真右側が下に伸び、左側が薄くて巣板が見えています。 また、盛上げ巣も成長はずっと止まったままで、貯蜜はほとんどありません。
入居時に巨大だった群は、当初は活動が活発で 将来を期待しがちですが、経験上 トラブルに遭遇して弱小化してしまうことが多いと思っています。 … 何とか踏ん張って、「スズメバチの攻撃」と「冬の寒さ」を乗り越えてほしいです。
次は 県東部から嫁入りした元巣群=【ウメ群】が 7/18に蜂場内転居した【トウロウ群】です。
巣板は6枚できていますが、1段分で止まっています。 盛上げ巣も 提供した巣板が当初はどんどん厚くなって貯蜜も増えましたが、今はほとんど空。 … この群はスズメバチによる被害が少ないため、何とか盛り返して欲しいです。
最後は 最も元気な【ハナニラ群】です。
この群は どこからかやってきて蜂球を形成した超弱小群で、3昼夜経過後 4/24に強制捕獲・収容した群で、【カリン群】とは営巣開始時の状態並びに現在の状況共に対照的です。
弱小から強勢に転じるまでは時間が掛かりましたが、その後は強勢を維持しています。 10/13に1段継箱をしましたが、空洞部はあるものの 2週間で蜂塊下端は1段分下がりました。 (ニオイ消し等のオオスズメバチ対応で、素早く行動できるようにポジションを下げている面もあると思います。)
また この群の盛上げ巣は、9cmHの2段フル状態になっていたので、継箱に続いて 1段目の盛上げ巣を撤去し、採蜜しました。 ⇒ 盛上げ巣とは言え 大部分の巣房に蜜蓋が掛かっていて、これまでに採蜜した盛上げ巣のハチミツの糖度が 75~77だったのに対し、今回は79.0。 本格的な糖度上げが不要で、盛上げ巣の採蜜はこのパターンが楽でいいな、と思いました。 盛上げ巣枠の間には簀の子を入れているので、簀の子の下面をカットすると 蜜蓋を含め貯蜜状態がチェックでき、それで適期を判断できます。