宗吾霊堂群は20年以上放置された休耕田の湿地と森の斜面が奥深くまで連なっていく場所にあり、置かせていただいているお家から見ると目の前の大自然が全部自分の庭のような贅沢な風情なのですが、そこには一人暮らしの年老いた女子が暮らしていて、(ネモチーと呼んでいる)勝手に開墾して小さな畑や物干し場になっていて、その一番奥に巣箱を設置させていただきました。入居を確認した5月初旬から、幾度となくオオスズメバチの女王が斜面と湿地の境界を行ったり来たり、営巣場所を吟味しているところを目撃していました。とりあえず周辺にスズメバチの巣がないか、何度も確認はしてきましたが、もし襲撃されたら(ネモチーが)大変なことになります。そこで私がいなくてもなんとか自衛できるようにと、スズメバチサラバを畑と物干し場の手の届きやすい場所に設置し、避難訓練、避難指導をしてまいりました。
左手前にスプレーを設置、引っ張ればすぐに取り外せるようになっています。右奥に小さく見えるのが巣箱
はっちゃんの巣箱が襲われるのは構わないのですが、ネモチーが危険な目に遭わないようにするにはどうすれば良いのか、、、以前からアシナガバチに刺されたりして蜂は怖いと言ってます。とにかくすぐそばに営巣さえされなければ危険はないので、行く度に森を引っ掻き回して安全の確認はしてきました。
避難指導というのは、スズメバチサラバをすかさず取り外して手に持ち、身構える練習、そしてスプレーを噴射する練習、さらにその場から逃げる練習です。スプレー噴射の仕方はふた通りあります。1つ目は「トルネード噴射法」そして2つ目は「猛ダッシュ噴射法」です。
自らが回転しながら360度方向に噴射!スズメバチサラバの霧に包まれます。
そして走りながら後方に噴射!!
やって見せて、ネモチーにもやらせて、クソ暑い中、二人で愉快なひと時を過ごしました。これでとりあえず安心、、、かな?
それにしてもスズメバチサラバの威力は凄まじいものがあります。先日キイロスズメバチで実験したのですが、ひと吹きでポトポト落ちます。ジェット噴射のパワーも申し分なく、3メートル先までシュバーっと霧が飛んでいきます。蜂は落ちたらすぐに一目散に逃げて行きます。(殺虫剤ではないので死にません)ミツバチの巣門付近でホバリングするキイロスズメバチに向けて噴射するのだから、当然少しはミツバチにもかかっていたはずですが、ミツバチにはそれほど害は無いようです。蜂場に行く時にはミツバチの道具箱に1本携行しておくと安心です。高いですけど。。。